近年、現代美術とパフォーミングアーツの領域で注目を集める振付家・ダンサーの敷地理が、新作公演『Hyper Ambient Club 2023』を、北加賀屋のクリエイティブセンター大阪にて開催する。
2022年の京都初演時に大きな話題となった『Hyper Ambient Club』。本作で敷地は、ダンサーと観客、ステージと客席の垣根を取り払い、それぞれの身体が自由に、インタラクティブに共鳴するなかに新しいダンスを見出す。観客は会場内をダンサーとともに自由に回遊し、「外部からの刺激を受けた際に身体にもたらされる、感情以前の微細な知覚反応」を共有する《Hyper Ambient》な空間を体験する。
“If it is hidden, it is the Flower, if it is not hidden, it is not the Flower”『秘すれば 花なり』という世阿弥の言葉は私たちが昔から隠されたものに想像力を掻き立てられ、眼には映らない向こう側を想像し愉しむ文化を持っていたことを表しています。この趣向は複数のエフェクトや重なったレイヤーが個人を匿名化する現代にも形を変えてみてとれます。いま多くのものが個人的な所有から共有される対象へと変化する中で、私たちの体もフリー素材の様に匿名化させそれを他人と共有し合うことで一時的に誰のものでもない新しい身体を作り出し、 そこに発生する新しいダンスの形を探しています。ユニセックスの服を身に纏う様に、他人の体と特異な時間を羽織り誰のものでもなくなった体は、その名前の無くなった先をどのように感覚させることができるでしょうか。
敷地理 Osamu Shikichi
振付家/ダンサー。ベルギーと日本を拠点に活動。東京藝術大学大学院修士課程修了。P.A.R.T.S.(STUDIO/MA)に在籍。身体をメディアとして、強い現実感を生むことを主題に作品制作を行う。主な発表に『happy ice-cream』(横浜ダンスコレクション2020)、『shivering mass, loose boundary』(TPAM2020フリンジ) 、『blooming dots』(豊岡演劇祭2020フリンジ/CAF賞2020/TPAM2021フリンジ)、『ama phantom』(BankART KAIKO)など 。主な受賞に「横浜ダンスコレクション2020」若手振付家のための在日フランス大使館賞受賞など。また様々な分野の作家が共同し、ダンスを主としたパフォーマンス作品を作ることを目的としたコレクティブなプラットフォームとしてHyper Ambient Clubを主催し、同時代性を持った実験的な活動を行うことを目指している。(Webサイトより)
会期:2023年2月24日(金)~26日(日)
会場:クリエイティブセンター大阪
時間:24日 19:00〜*、25日 14:00〜/19:00〜*、26日 14:00〜
*19:00の回は終了後にアフターパーティあり料金:前売 一般 3,000円、U-29 2,800円、U-18 2,500円(U-29、U-18は共に要証明)
※全席自由、チケット申込はこちら問合:hyper.ambient.club@gmail.com
演出・振付:敷地理
共同リサーチ・出演:宇津木千穂、小倉笑、境佑梨、黒田健太、敷地理、藤田彩佳
演出助手:境佑梨
ムーブメントリサーチ協力:保井岳太、服部天音、大迫健司、Ching Shu Huang
舞台監督:小林勇陽
ドラマトゥルギー:朴建雄
グラフィックデザイン:山岸由依
制作:眞鍋隼介
寿司・ドリンク:羽渕聖人(ブリニカン+Mother’s milk)
DJ:uxyagkcolbgof
大阪市住之江区北加賀屋 4-1-55