写真家・兼子裕代の個展「APPEARANCE」が、The Third Gallery Ayaにて開催される。
兼子が2010年から撮り続ける、歌う人のポートレート・シリーズ「APPEARANCE」。今回ひとつの集大成として本シリーズを写真集にまとめ展示を行う。 歌うことで無防備になった表情や身振りだけでなく、世界と共鳴する瞬間が立ち現れる時にシャッターを押されたイメージには、被写体たちが本来もつその外形をとらえた「出現の空間/APPEARANCE」が留められている。
歌いながら人は感情を表現する。メロディは「過去」や「未来」への想いを喚起し、リズムは身体を刺激し、様々な表情と身振りが被写体の上に現れ消えていく。写真は感情という目に見えないものを写すことはできないが、常に変化する表情の一瞬を捉える。その特質を利用して、被写体の顔に不意に現れる、感情の発露の瞬間を捉えたいと思った。
兼子裕代 / KANEKO Hiroyo
青森県生まれ。現在カリフォルニア州オークランド在住。 明治学院大学文学部フランス文学科卒業後、会社員を経てイギリス・ロンドンで写真を学ぶ。1998年より写真家、ライターとして活動。2003年サンフランシスコ・アート・インスティチュート大学院に留学。 東京国立近代美術館、サンフランシスコ現代美術館、ニコンサロン、サンフランシスコ・カメラワークなどで作品を発表する。2009年に家族の入浴を撮った「センチメンタル・エデュケーション」でアメリカ新人作家に送られるサンタフェ写真賞受賞。サンフランシスコ現代美術館、フィラデルフィア美術館に作品が所蔵される。
会期:2020年1月25日(土)〜2月22日(土)
会場:The Third Gallery Aya
開館時間:12:00〜19:00(火曜〜金曜日)、12:00〜17:00(土曜日)
休廊日:月曜・日曜日
問合:06-6445-3557
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル2階