「絵を描くことは、生きること」と断言する画家 髙波壮太郎(1949~)。 1990年に髙島屋大阪店で開催した初個展以来、髙島屋各店の美術画廊で個展を重ね、その回数は延べ 100 回を超えています。自らのほとばしる感情に突き動かされ、納得がいくまで絵の具を塗り重ねる(時にはチューブから直に絞り出す)、命懸けともいえる激烈なマチエール(仏語matière/絵肌)の作品は、見る者を圧倒します。全身全霊を注ぎ込み、次々と作品を生み出すそのさまを「全身画家」とも形容される髙波。どの団体にも属さない孤高の画家は、近年、活躍の場を海外にも広げています。
このたび、髙島屋史料館へ寄贈された大作の数々と共に、美大生時代の作品から近作まで、50年余りの画業をたどる特別展を開催いたします。当館では初めてとなる、現存作家の作品のみで構成する展覧会です。生と死を見つめ続け、油彩画、手彩色木版画、立体、コラージュ…様々な手法で、見るもの、見えるもの、そして見えないものまでをも描く、全身画家 髙波壮太郎の魂の芸術をどうぞご堪能ください。
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髙波壮太郎 略歴
1949年 東京に生まれる
1973年 多摩美術大学油彩科卒業。在学中に中本達也氏に師事
1986年 版画集『Nature』(フランセーズコレクション)を東京、パリで同時刊行
1988年 清水凡亭氏と「絵のある俳句展」を髙島屋京都店にて開催
1990年 髙島屋大阪店で個展開催。以降、髙島屋各店で個展を重ねる
2002年 パリの 吉井画廊 で 個展開催 。 吉井画廊(銀座)、ギャラリー・ラ・リューシュ(麻布)にて帰国展同時開催
2004年 RMN (フランス国立美術館連合)より『 猿俳句 12 選 』出版、その原画展をギャラリー・ラ・リューシュで開催
2010年 『THE BEGINNING OF SPACE 〈神々の開闢〉』(笹川平和財団)、中東へ向けて刊行、横綱白鵬関の化粧まわし下絵制作
2019年 LAアートショー、スコープマイアミパーゼルへ出展。以降、海外のアートフェアへ出展を重ねる
2021年 髙島屋史料館へ作品寄贈。ARTIFACT(N.Y.)で個展開催
特別展 新収蔵記念「全身画家 髙波壮太郎 ―見るもの、見えるもの、見えないものを描く―」
会期:2024年年1 月11日(木)~2月26日(月)
会場:髙島屋史料館 企画展示室
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館:火・水曜、及び年末年始(2023年12月26日[火]~2024年1月10日[水])
料金:無料
関連プログラム
来館者参加型企画 「SOUL CONNECTION」
髙波壮太郎が2012年に世界各国で行った「すべての垣根を越えて、人・心の輪が繋がっていく」というメッセージが込められた参加型パフォーマンスを再現。
会場:アーカイヴス展示室・トピック展示コーナー
申込:不要学芸員によるギャラリートーク
日時:会期中の毎週土曜14:00~(約30分)
申込:不要
大阪市浪速区日本橋3-5-25
髙島屋東別館3F