インディペンデントに制作され、経年劣化や紛失などの消滅リスクを抱えるアンダーグラウンド映画をデジタル化・公開すべく、2021年に初開催された「UNDERGROUND CINEMA FESTIVAL」。その第3弾が、シネ・ヌーヴォにて2024年1月13日(土)より1週間にわたり行われる。
今回のテーマは「INVISIBLE」=見えないもの。日常の裏に隠された真実や、個人の内面にある叫びを、先鋭的な感性と類を見ない表現で映し出す映画たちを特集する。プログラムは、ジョン・モリツグ、緑川珠見、居田伊佐雄の3映画作家の作品群を紹介する《特集1:dicetor in focus》に、映画やロック、小劇場や舞踏など、さまざまな表現がジャンルを超えて混じり合う、80年代の名古屋アンダーグラウンドの渦中で活躍した長谷川久、河原木宏尚の2監督に焦点をあてた《特集2:Burning NAGOYA ‘80s》。そして、2023年に逝去した異能の映像作家・中村雅信の問題作『生き埋めにされるフィルム達に』(1989年)を上映し、同氏の仕事を回顧する《特集3:追悼・中村雅信》、必見作をピックアップする《特別上映:discovery》と盛りだくさんだ。
パンク、シュール、ミニマル、クィアといったカルチャーやムーブメントを背景に、商業映画では決して描かれない衝動や欲望を、既成の概念に縛られない自由な表現で描くアンダーグランド映画。強烈な個性によって地下へ潜り、時代とともに見えない存在となった傑作に触れる機会をお見逃しなく。
期間:2024年1月13日(土)~ 1月19日(金)
会場:シネ・ヌーヴォ
上映作品:
《特集1:directer in focus》
ジョン・モリツグ
『TERMINAL USA』(1993年)
『MOD FUCK EXPLOSION』(1994年)
※いずれも日本初公開緑川珠見
『蟹牡丹』(1991年)
『サルビア姉妹』(1995年)
『破壊する光は訪れる』(1996年)
『GARNET』(1996年)居田伊佐雄
『居田伊佐雄作品集1』(1972~1981年)
『居田伊佐雄作品集2』(1982~1991年)《特集2:Burning NAGOYA ‘80s》
長谷川久
『ねんねこりんりん』(1981年)
『とまとぴん』(1982年)河原木宏尚
『乱 ・Easter』(1981年)
『Crazy Dolls』(1984年)《特集3:追悼・中村雅信》
『生き埋めにされるフィルム達に』(1989年)《特別上映:discovery》
金井勝『王国』(1973年)
大木裕之『心の中』(1999年)
鈴木章浩『天使の楽園』(1999年)※詳細はシネ・ヌーヴォのWebサイトをご覧ください
料金:一般1,300円、シニア1,200円、会員・学生1,100円、高校生以下1,000円
※回数券・招待券使用不可※全席指定
※オンライン予約の場合は専用窓口で発券、当日券は当日窓口で指定席を選択し購入。開始10~15分前から入場可能(回数券の購入、予約は窓口のみ)
※上映スケジュールはシネ・ヌーヴォWebサイトを参照
関連イベント
トークショー
日時:2024年1月16日(火)『天使の楽園』20:15上映回終了後
ゲスト:鈴木章浩監督、崟利子(映画作家)日時:2024年1月17日(水)『破壊する光は訪れる』+『GARNET』20:00上映回終了後
ゲスト:緑川珠見監督
大阪市西区九条1-20-24