心斎橋の写真専門ギャラリー「ソラリス」にて、3月19日(火)〜31日(日)まで、あべれいこ写真展「Retreat〜森とつながる扉」が開催される。あべの個展は、同ギャラリーでは2018年以来2回目の開催。
今作は、あべが2020年6月から八ヶ岳南麓・清里に居を構え、氷河期時代の生き残りと言われる清里高原の森で生まれ育った植物と、それぞれの季節の移ろいを約3年かけて撮影した新作展となります。
タイトルの「Retreat」(リトリート)は、「心と体に休息を与えるため、また自分自身と向き合うために日常とは異なる場所を訪れる旅」を意味します。あべにとって、都会の喧騒や仕事の日常から離れた3年間は、自分自身の心と向き合った特別な時間だったといいます。その間に撮り溜めた写真を眺めた時に、自分の心の旅が浮かび上がってくるように見えたことから生まれた、作家の心の旅をぜひご高覧ください。
本展覧会では、「Retreat」シリーズ全44点の中から15点を作家自身によるカラー手焼きプリントにて展示・販売します。
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ステートメント
2020年6月から、清里と京都の二拠点暮らしを始めた。
清里を訪れたのは、ほんの偶然だった。そこにある森を見た時、初めてなのに、何故だか、ずっとここに来たかったような気がした
清里がある八ヶ岳南麓は、氷河期の生き残りと言われる植生が広がっている。
まだ島国ではなく、日本が大陸とひとつだった時代、森はつながっていた。
その名残が息づいている清里高原の森、樹々、植物達の生命の輝きと過ごす日々は、自分自身のこころと向き合う時間であった。生まれたばかりのこころが、森の生命と響き合い、光に包まれているかのような感覚をおぼえた。
植物を見つめ、写真を撮る。
「今ここ」にある一瞬のイメージが、こころの眼に宿る絵として、折り重なっていく。
それぞれの季節が3度巡り、撮り溜めた写真を眺めると、自分のこころの旅が浮かび上がって来るように見えた。
本展は、「Retreat〜森とつながる扉」と題して、その旅を再現している。
一つ一つの「森とつながる扉」が、観る人のこころの扉とつながり、新たな旅が始まることを願っている。
(あべれいこ)
会期:2024年3月19日(火)〜31日(日)
会場:ギャラリー・ソラリス
時間:11:00〜19:00
休廊:3月25日(月)
会期中イベント
作家による作品解説
日時:3月23日(土)15:00〜15:30 / 18:00〜18:30、3月29日(金)15:00〜15:30
料金:参加無料
※予約不要作家との茶話会
日時:3月23日(土)19:00〜20:00
料金:参加無料
定員:8名 ※予約はこちら※3月29日開催のギャラリートークは満席
大阪市中央区南船場3-2-6
大阪農林会館B1F