没後15年以上を経ても、なお影響を与え続けるドキュメンタリー映画作家・佐藤真。代表作を中心とした特別上映「暮らしの思想 佐藤真 RETROSPECTIVE」が、テアトル梅田で2024年5月24日(金)からはじまる。
佐藤真は1957年に生まれ、東京大学在学中から水俣病被害者の支援活動に携わった。1989年から新潟県阿賀野川流域の民家に住み込み撮影を開始、それが1992年公開の傑作『阿賀に生きる』に結実する。以降、数々の作品を制作・発表しながら、テレビ作品の編集・構成、映画論の執筆、映画学校での後進の指導など精力的に活動を続けた。2007年に49歳で亡くなってからも現代映画作家などに影響を与えている。
今回の特集上映には、知的障害者と呼ばれる人たちの創作活動を追った『まひるのほし』(1998年)、「たべものアート」の作家とその家族を撮った『花子』(2001年)、パレスチナ問題に向き合い続けた知識人エドワード・サイードに関する『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(2005年)の3作品の4Kレストアに加え、『阿賀に生きる』(1992年)、その10年後を見つめた『阿賀の記憶』(2004年)、写真家・牛腸茂雄を取り上げた『SELF AND OTHERS』(2000年)の計6作品が並ぶ。はじめて佐藤真の映画に触れる人も、何度も観てきた人も、大切な映画に出合える機会になりそうだ。
『まひるのほし 4K』
監督:佐藤真 製作:山上徹⼆郎、庄幸司郎 撮影:大津幸四郎 撮影監督:田島征三 録音:久保田幸雄
1998年/93分/カラー/DCP(4K レストア)/スタンダード『花子 4K』
監督:佐藤真 製作:山上徹⼆郎 撮影:大津幸四郎 音楽:忌野清志郎、ラフィータフィー 録⾳:弦巻裕 編集:秦岳志
2001年/60分/カラー/DCP(4K レストア)/スタンダード『エドワード・サイード OUT OF PLACE 4K』
監督:佐藤真 撮影:大津幸四郎、栗原朗、佐藤真 企画・製作:山上徹⼆郎 協力プロデューサー:ジャン・ユンカーマン 整音:弦巻裕 編集:秦岳志
2005年/137分/カラー/DCP(4K レストア)/スタンダード『阿賀に生きる』
監督:佐藤真 製作:阿賀に生きる製作委員会 撮影:小林 茂 ⾳楽:経⿇朗 録⾳:鈴木彰⼆
1992年/115分/カラー/DCP/スタンダード『阿賀の記憶』
監督:佐藤真 撮影:小林 茂 録⾳:菊池信之 ⾳楽:経⿇朗 編集:秦岳志 プロデューサー:矢田部吉彦 製作:カサマフィルム
2004年/55分/カラー/DCP/スタンダード『SELF AND OTHERS』
監督:佐藤真 撮影:田村正毅 録⾳:菊池信之 音楽:経⿇朗 声:西島秀俊 製作:堀越謙三 製作協力:映画美学校 製作:ユーロスペース
2000年/53分/カラー/DCP/スタンダード※すべて2K上映。『まひるのほし 4K』『花子 4K』『エドワード・サイード OUT OF PLACE 4K』は日本語字幕付きで上映。また、『UDCast』方式によるバリアフリー音声ガイドに対応
日時:2024年5月24日(金)~
※上映スケジュールは、テアトル梅田Webサイトを参照会場:テアトル梅田
料金:TCGカード会員1,400円、一般2,000円、大学・専門学生1,500円、シニア1300円、高校生・中学生・小学生以下1,000円、ハンディキャップ割引1,000円
※各種割引適用可問合:06-6440-5930(テアトル梅田)
配給・宣伝:ALFAZBET
大阪市北区大淀中1-1-88
梅田スカイビルタワーイースト3・4F