木の根を抜いて眺めたり、チューリップの花びらを解いてみたり、海岸に行って石を拾ったり。日常の隙間で収集した形や色を、いつも同じ画材で記録する。強い風の日の音、どこからか香った匂い、今日会ったあの人のこと…消え忘れていく些細な記憶は、紙の上で踊るような線となり、名のない形となり残ってくれる。日々、暗くぼんやりとした脳中の壁を削るように描くことは、私がまだ知らない言語を生み出す行為でもある。
(野原万里絵)
野原万里絵 ドローイング展「洞の絵」(ほらのえ)
Marie Nohara Solo Exhibition “Drawing in the cave”会期:2024年9月7日(土)~22日(日)
会場:city gallery 2320
時間:12:00〜19:00
休廊:水〜金曜
トークイベント
野原万里絵×京谷裕彰[詩人・批評家(文芸・美術)]
日時:9月7日(土)17:00~18:30
会場:フリースペース「r3」 神戸市長田区庄田町3-10-101(ギャラリーより徒歩5分)
参加費:500円
定員:30名
申込先:city gallery 2320 TEL:078-611-4959 / 090-3845-7279 mail:s.mukai8823@gmail.com
神戸市長田区二葉町2-3-20
JR・地下鉄「新長田」より徒歩10分、地下鉄「駒ヶ林」より徒歩5分
(本町筋商店街内 果物屋の路地へ入る)
あわせて読みたい記事Editor’s Selects