桃谷にスタジオを構えるジュエリーレーベル・ATAKAが新作発表の展覧会「Exhibition 2024」を、京都の履物関づか併設のギャラリー・岩倉AAにて2024年12月14日(土)から24日(火)まで開催する。
ATAKAは2019年に安宅洋輝によって設立され、素材の性質を理解し、人に寄り添う形を構想するとともに、まだ見ぬ美しさを追求したジュエリーを展開している。そのデザインは綿密なリサーチと感性から生まれ、領域を超えた美しさを探求する精神を色濃く映す。
今回ATAKAが着目したのは、14万年以上の歴史をもつジュエリーが、時代の変遷のなかで社会的な表現手段とされてきた側面だ。古代においてジュエリーは、美的表現や護符としての役割を果たす一方で、民族の象徴や威嚇の道具としても使用されてきた。現代においても、富や権力を示すものとして重厚な貴金属や希少な宝石が用いられ、デザインにもそのスケールが意図的に反映されている。新作では、そうした古代と現代の共通点を掘り下げ、新たな形での再構築を試みる。
また本展には、針と鞘を組み合わせた棒状のブローチで知られる既存コレクション「Rod」から、新作のピアスも登場。同コレクションの主題となる棒、そしてチェーンで構成された簡素な造形は、近代以降の合理的なデザイン思想を解し、必要な要素のみで組み上げられ、洗練された美しさを表す。
既存コレクションはほかにも展示販売され、デザインを一新したジュエリーケースや、岩倉AAから依頼を受けHiroki Ataka名義でデザインしたショーケースとミラーもお目見え。会期中は、石川県のベーカリー・NiORが手がけるフランスの伝統菓子ガレット・デ・ロワの数量限定先行予約も行われる。このお菓子に含まれるフェーヴも、Hiroki Atakaによる作品だ。
これまでのコレクションから新作までが一堂に会する本展を通じて、ATAKAの哲学に触れてほしい。
会期:2024年12月14日(土)〜24日(火)
時間:13:00〜18:00
会場:岩倉AA
定休日:12月18日(水)
※予約不要主催:岩倉AA
グラフィックデザイン:西村祐一/Rimishuna
問合:info@ataka-jp.com(ATAKA)
京都府京都市左京区岩倉花園町642-19