台湾人アーティスト・張騰遠(チャン・テンユァン)によるオンライン個展「Human Being:COVID-19」が、2020年5月23日(土)から開催している。本展は、同月よりギャラリーノマルで開催予定だった張の個展のプレビューとして、特設サイトにて実施。COVID-19感染拡大の影響を受け、来日が叶わなかった作家本人と休廊中のノマルが、現在の世界の状況そのものをテーマに企画した(もともと開催予定だった展覧会は来年に延期)。
今回張が創作したのは、世界の終焉から百万年後の地球に降り立った「パロットマン」を主軸とした映像作品(ストーリー)。すべての生物がカラフルな泥と化した地球で、パロットマンはかつての人類の歴史や営みを調査し、模倣しながら、滅亡するまでの歩みを解明しようと試みる。そしてその鍵となるのは、生物の異種交配によって発生した新型ウイルスだ。
特設サイトでは、映像作品に設けられた5つのチャプターごとに、ストーリーの展開を示唆する3つのスケッチを公開している。来訪者はそれらの展開を自由に組み合わせ、243通りにおよぶストーリーのひとつを購入することが可能(価格は15,000円/税・送料別)。購入後は缶詰が届けられ、中に入ったUSBのデータを再生することで、初めてストーリーの全貌が鑑賞できる。また、会期中はギャラリーの壁面に、映像作品をランダムに投影。誰かに選ばれるであろうすべてのストーリーが、鑑賞者・作家不在の空間で、静かに繰り広げられていく様子をライブ配信する。
張騰遠 オンライン個展「Human Being:COVID-19」
会期:2020年5月23日(土)〜6月13日(土)
特設サイト:https://www.nomart.co.jp/covid/index.php
※月曜から土曜の13:00〜19:00にかけ、特設サイトにてギャラリービューイング(ライブ配信)を実施。
※アポイント制でギャラリーでの鑑賞も可能。希望日の前日までに下記へ要問い合わせ。問合:info@nomart.co.jp