
東梅田のギャラリー「ICHION CONTEMPORARY」にて、2026年4月7日(火)から5月2日(土)まで、大野公士の個展「Deus sive Natura -生と死の境界領域-」が開催されている。
それぞれの作品において大野は、「正常であり避けられることができない生と死の見方」と、「仏教哲学の空性と物理学の理論における存在の関係」を表現しようとしている。
元デルフト博物館美術館館長 Danielle H.A.C. Lokin ダニエレ・H.A.C.・ローキン大野公士は1996年に多摩美術大学大学院彫刻専攻を修了して以来およそ30年にわたり、死生観と存在についての考察を表現活動の主軸にして作品制作を続け、近年は日本国内のみならず、欧米を中心に世界各地で精力的に作品制作や展示を行なってきました。
その表現における一貫したコンセプトである、生と死の関係性や世界の存在についての探究は、東洋的なインド哲学や仏教哲学から、ギリシャを発端とする実存を主眼においた西洋哲学、量子論をはじめとする物理学まで多岐にわたります。その探究の成果としての表現は、木彫を極限まで中空に彫り抜いた立体作品や、廃材を使用した大型の野外彫刻、絹糸を一本づつ結んでUVライトで発光させるインスタレーションなど、様々な素材を使用した多彩な空間構成として結実します。
本展につけられたタイトルの「Deus sive Natura」とはラテン語で「神即ち自然」を意味し、中世オランダの哲学者スピノザによって提唱され、汎神論の原点となった思想です。
21世紀、現状の国際政治の権力構造では起こらないとされていた肉弾戦による戦争が、第二次世界大戦の悪夢を引きずるかのような形で再び現実のものとなりました。大野は本展において、暴力的な「生」と「死」が混在する世界は、はたして「神即ち自然」として実存するのか? という問いかけを基本概念とし、彼岸と此岸という死生観の境界線を表出させ、ICHION CONTEMPORARYの6階に分かれた安藤忠雄建築空間に、六層にわたり展開される回遊式インスタレーションを構成します。
大野のアーティストとしての活動の一つの節目となる本展にて、スピノザの「神即ち自然」から発展し、長年にわたり探究してきた死生観と存在への考察の成果をぜひご体感ください。
(プレスリリースより)
大野公士
1971年 東京生まれ
1994年 多摩美術大学彫刻科卒業
1996年 多摩美術大学大学院彫刻専攻修了
2002年~2018年 順天堂大学第一解剖学教室 研究生
2017年 文化庁新進芸術家海外研修制度にてオランダで滞在研修
2017年~2020年 アムステルダム在住
2020年~東京とオランダを中心に活動
2022年~2025年アートファクトリー城南島アーティスト

Deus sive Natura -生と死の境界領域-
会期:2026年4月7日(火)~5月2日(土)
会場:ICHION CONTEMPORARY
時間:11:00~18:00 ※最終入場17:30
休館:日・月曜、祝日
料金:入場無料
問合:06-6364-1111
大阪市北区野崎町9-7


