大阪の創造環境向上を目的に2011年に設立された一般財団法人おおさか創造千島財団では、現在、2つの公募助成カテゴリと、MASKでの新規大型美術作品プロポーザルへの申請を受付中だ。

公募助成は、大阪府下で行われる創造活動に対する支援。「創造活動助成 for U30」は、若手支援・発掘を目的として、30歳以下のアーティストやクリエイター等に、1件あたり30万円の助成金を交付するもの。ジャンルや活動形態は不問で、社会に新たな視点や価値観を提示するような意欲的な活動を重点的にサポートする。

一方「スペース助成」は、北加賀屋にある造船所跡地を改装した「クリエイティブセンター大阪（CCO）」の中の象徴的なスペースを、創造活動の舞台として無償で提供し、かつ50万円の助成金を交付するもの（申請者の年齢制限なし）。いずれも対象は2020年度に実施される活動だ。今年度より選考委員が一新され、小林瑠音（神戸大学国際文化学研究推進センター学術研究員）、塚原悠也（contact Gonzo）、長谷川新（インディペンデントキュレーター）の3名が審査に当たる。

MASK [MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA]は、かつて鉄鋼工場として使われていた北加賀屋の建物を、大型美術作品の収蔵・展示スペースとして再活用するプロジェクト。現在は、金氏徹平、ヤノベケンジなど6名のアーティストの作品を保管しているが、新たな収蔵作家を募集するのが今回のプロポーザルだ。

作品サイズは、幅7m、奥行6m、高さ5m のスペース内で成立するもの。審査により選出された1名には、最大200万円の資金、作品制作・滞在場所、制作後の作品保管スペースが提供される。審査員は、飯田志保子（インディペンデント・キュレーター、あいちトリエンナーレ 2019 チーフ・キュレーター [ 学芸統括 ] ）、木ノ下智恵子（MASK キュレーター、大阪大学共創機構社学共創本部 准教授）、木村絵理子（横浜美術館・主任学芸員、ヨコハマトリエンナーレ 2020 企画統括）。