6つの引っ越しの様子を収めた私家版写真集『moving days』の出版、「貸すこと」「借りること」をテーマにしたUR都市機構のWebサイト「OURS.karigurashi magazine」のプランニングや撮影を担当するなど、大阪を拠点に大活躍中の平野愛さん。
そんな平野さんが最近手がけたのが、1月18日(土)から放送されているNHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」のポスタービジュアル。大阪メトロの駅などにも大きく貼り出されていたので、目にした方も多いのでは?
平野さんに、撮影中の様子について伺いました。
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ー 優しい光が印象的な写真ですね! 一体どこで撮影したのですか?
撮影は、NHK大阪放送局内のスタジオにつくられた、実際にドラマ内で使用されている診察室セットのなかで行いました。撮影までの期間に、デザイン担当の松川さんと手描きのビジュアル案を出し合って、撮影にのぞみました。そこで出てきた「先生が光に包まれたようなイメージで」という世界観を、打ち合わせ時からスタッフに共有してもらっていたんですよ。だからセットの窓の外から、本当の光のような照明を照らしてくださった瞬間、とても感動しました! カメラの後ろではプロデューサー、演出家はじめ十数人のスタッフさんが見守ってくださっていて、現場もとても穏やかで明るい雰囲気に包まれていたのが、写真にも入り込んだのかなと思います。
ー今回の撮影もフィルム写真ですよね、撮影にはどんな工夫があるのでしょうか?
すぐには確認できないフィルム写真なので、撮影の前に、役者さんや見守るスタッフのみなさんに「フィルムカメラで、1ロール16枚で撮影します。なので、16回しかシャッター切りません!」とお伝えして、一体感を持ってもらえるようにしました。主演の柄本佑さんもすべてを一瞬で受け取ってくださり、素晴らしい表情をつくり上げてくださって、嬉しかったです。
平野さんは、ポスタービジュアルに加えて、ドラマ本編のなかに映し出される劇中写真も担当。時代変換を表すための背景写真から、バーの壁に貼られたスナップや室内に飾られている家族写真や遺影、役者さんが手に持たれる写真などなど、小道具として出てくる写真まで手がけられたそう。最終話は2月8日(土)、よる9時から放送。ドラマに登場する写真にも注目です!
NHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」
2020年1月18日(土)よる9時スタート(毎週土曜・全4回)
出演:柄本佑・尾野真千子・濱田岳・森山直太朗・浅香航大・清水くるみ・上川周作・濱田マリ・谷村美月・趙珉和・内場勝則・紺野まひる・平岩紙・石橋凌・キムラ緑子・近藤正臣
原案:安克昌 脚本:桑原亮子 音楽:世武裕子
https://www.nhk.or.jp/drama/dodra/kokoro/
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ポスタービジュアル・劇中写真:平野愛
ポスターデザイン:松川祥広