肥後橋のThe Third Gallery Ayaにて、福田真知(ふくた・まさかず)の個展「Closed Eyes -眼を閉じて-」が開催。
福田は1983年岐阜県生まれ。成安造形大学造形学部造形美術科彫刻クラス卒。同ギャラリーでは2015年以降、毎年個展を開催しているほか、京都や札幌など各地のグループ展等で作品を発表している。
これまで、本来とは異なる時間軸や時間幅、時間の層の堆積としての映像のあり方を可視化する試みを行う一方で、”対象”や”自分と対象の間”にピントを合わせ、「見る(捉える)」「向き合う」ことをテーマに制作してきた。
本展では後者のテーマを展開し、眼を閉じた時に見えるものを、絵画というアナログな方法で、身体に近い質感を持つ油彩画にて発表する。
アーティストステートメント
眼を閉じた時に見えるものは、光の名残でもあり、瞼の裏や目の細胞の名残で私の身体でもあるだろう。
光と細胞との出会いは、私の中で変換される以前の出会いの瞬間ではないか。
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これまでに写真や映像を用いて、”対象”や”自分と対象の間”にピントを合わせ、「見る(捉える)」「向き合う」ことをテーマに制作してきました。カメラと眼はよく似た仕組みで、入ってきた光は、角膜や水晶体(レンズ)を通過して網膜(フィルム)に像を結び、視神経によって脳に伝わりものが見えるという感覚がおこります。
眼の場合、その過程で電気信号に変換されたり、いい感じに補正されるので、スマホのカメラは眼に接近してきた、と言えるかもしれません。幼い頃、眼を閉じた時に見えるものは単に光の残像だと思っていました。電球を見て眼をパチパチさせて遊んだり。影法師とか。
しかし、見える仕組みを知ると眼を閉じた時に見えている(見えてくる)ものは、
光だったり、瞼の裏(皮膚や皮膚による闇)だったり、さらには眼のセンサー(神経など)の名残でもあるという原初的なものに思えてきました。これは、曖昧な領域で、私の内側なのか?外側なのか?という問いも含まれています。
今回の展示では、カメラより手前の眼にピントを合わせ、油彩という身体に近い質感、アナログな手法である絵画を用いた作品を発表いたします。
ぜひ、絵画の前で眼を閉じて見てください。(Webサイトより)
会期:2021年8月31日(火)〜9月18日(土)
会場:The Third Gallery Aya
時間:水〜金曜 12:00〜19:00/土曜 12:00〜17:00/火曜はアポイント制(info@thethirdgalleryaya.comへ前日12:00までに予約)
休廊:日・月曜日
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル2F