桜ノ宮のアートコートギャラリーにて、髙木智子の個展「きのうとよくにてるきょう」が開催。
髙木は1989年生まれ、2015年に京都市立芸術大学大学院絵画専攻油画を修了。
これまでは、民家の庭やタバコ屋のショーウィンドウなど、旅先や外出先で目にした、見ず知らずの「誰か」が作り上げた風景を主なモチーフとしていた。コロナ禍の影響で遠出の機会が減った近年は、自宅近くの通い慣れた道で出会ったものを描いている。
今回の個展では、毎日少しずつ変化する景色や、同じ名前でくくられてはいるが一つひとつ異なる存在など、身近な世界を形づくる“類似と差異”、そして、“昨日とよく似ている今日”という時間の連なりに焦点を合わせ、新たな試みとなるモチーフやインスタレーション手法による新作群を発表する。
【作家の言葉】
平らな面に絵を描いています。
前に立ったとき、「全部を見ることが出来ているような気がする」ところが好きです。
同じ名前で呼べてしまうものごとや、何度も通る道、連続し繰り返す物事は、少しずつ違います。
通りすぎた場所を振りかえり、自転車を引き返して見るものを、写真に撮り、描きました。
来た道を振り向いてみる時、知らない場所を見るようです。目を開いていると、色のついた形の分布が見えます。
見つめたものの大きさが不確かになること、目はいつでも動いていること、
目の前の状況は全て目に映っているはずだが、確かめきれないこと。
それらを毎度、驚きをもって実感します。
「描く」と、「見る」を往来しながら、ひとつの小さな関係を作ります。
必要なのは、個別の関係という小さな部分を均一に混ぜて一塊にしてしまうのではなく、
別々にとっておくことです。
会期:2021年11月13日(土)〜12月18日(土)
会場:アートコートギャラリー
時間:11:00~18:00、土曜~17:00
休廊:日・月曜日、祝日
問合:06-6354-5444 info@artcourtgallery.com
大阪市北区天満橋1-8-5
OAPアートコート1F