2022年2月に開館した大阪中之島美術館の開館記念展として、「大阪」をテーマとした展覧会「みんなのまち 大阪の肖像」が開催されている。
過去約1世紀半の間に大阪が見せた多彩な”肖像(かお)”を紹介する本展は、第1期の明治〜昭和戦前と第2期の昭和戦後〜令和に会期を分けて開催される。4月9日から始まった第1期の展示「『都市』への道標。」は、同館が所在する中之島を起点に、明治維新とともに近代都市へと歩む大阪の表情をたどる内容だ。
大正期には日本一の人口を誇り「大大阪」と呼ばれるまでに成長した大阪では、経済の興隆、鉄道網の発達、デパートや娯楽施設の誕生と芸術家の活動が密接に関係していた。また、江戸期に薬種問屋が集約されたことにより飛躍した製薬業、近世・近代に栄えた出版業など、大阪のさまざまな産業がモダンアートの発展に刺激を与えた。本展では、この躍動する時代を象徴する、絵画、写真などの作品・資料約270点を展示。同館のコレクションを特徴づけるポスターも多数出品される。
なお、本展のメインビジュアルは、2025年大阪・関西万博のロゴマーク最優秀作品を手がけた、TEAM INARI代表 シマダタモツ(有限会社シマダデザイン)が担当。ユニークな大阪府のフォルムを二分し、それぞれが外側へ伸び伸びと拡がるイメージを一期と二期で分担するデザインとなっている。
主要出品作家・資料
青木宏峰、赤松麟作、浅井忠、天野龍一、池田遙邨、今竹七郎、上田備山、梅阪鴬里、織田一磨、片岡敏郎、川崎亀太郎、国枝金三、小石清、小磯良平、小出楢重、河野徹、佐伯祐三、椎原治、柴田可壽馬、清水正、菅井汲、棚橋紫水、田中健三、中村真、鍋井克之、平井輝七、普門暁、前田藤四郎、森脇高行、安井仲治、山内愚僊、吉原治良、『松竹座ニュース』、『会館芸術』、他 ※作家は50音順
開館記念展「みんなのまち 大阪の肖像」
第1期「都市」への道標。明治・大正・昭和戦前会期:2022年4月9日(土)~7月3日(日)*5月17日(火)より展示作品を一部変更。
会場:大阪中之島美術館
時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館:月曜日 *5月2日を除く
料金:一般 1,200円、高大生 800円、小・中学生 無料 *各種割引あり、詳細はこちら
問合:大阪市総合コールセンター 06-4301-7285(8:00~21:00)
関連イベント
担当学芸員によるギャラリートーク
日時:4月16日(土)、5月18日(水)、6月11日(土)、22日(水)10:30~11:30
定員:各回50名
参加費:無料 *参加希望日の展覧会観覧券が必要
申込方法:申し込みフォームまたは往復はがきにて申し込み同時期開催
開館記念特別展「モディリアーニ ─愛と創作に捧げた35年─」
会期:4月9日(土)~7月18日(月・祝)
⼤阪市北区中之島4-3-1