大阪を拠点に「言葉のあるジャグリング」の舞台公演を行うジャグリング・ユニット・フラトレス。2022年5月にフェニーチェ堺の大スタジオにて実施する第6回公演では、既成の演劇作品である「わが星」をジャグリングバージョンにアレンジし、新たな作品作りに挑戦する。

ジャグリング・ユニット・フラトレスは、2014年に代表・宮田直人の呼びかけにより、関西で活動するジャグラーを中心に結成された。団体名である「フラトレス」は、作曲家アルヴォ・ペルトの室内用アンサンブルの曲「Fratres」に由来しており、「室内（＝劇場）にて、ジャグリングを中心とし、他の舞台芸術とのアンサンブルを行う」という活動方針がこの名前に込められている。

今回上演する「わが星」は、2009年10月に柴幸男が主宰する劇団ままごとにより初演され、2010年2月に第54回岸田國士戯曲賞を受賞した作品。その後も同劇団および数多くの団体によって再演が行われてきた。人の一生と星の一生、生まれて消えるまでを、クリック音に合わせた発話・動きによって表現・進行していくラップミュージカルという形態をとっている。
この作品のジャグリングアレンジにあたり、ジャグリング・ユニット・フラトレスは2021年12月にワークインプログレス公演を実施。演出部の対談や来場者との意見交換を経て明らかになった長所や課題をふまえて演出を変更し、今回の公演に臨む。