現代美術作家によるワークショップを主とし、作家と参加者の交流を図る企画展「アトリエ美術館」。23回目を迎える今年は、関西をメインに活動するアーティスト・小出麻代による展示やトーク、ワークショップが行われる。
会場となる枚方市立御殿山生涯学習美術センターは、画家の矢野橋村が設立した大阪美術学校跡地を利用し、1987年に開設された施設。企画展「アトリエ美術館」は、同センターがもともと「ものをつくる」施設であったことに着目したイベントで、「つくること」を通じて参加者が作家の造形思想に触れたり、作家と直接交流したりすることを目的としている。
今年同展覧会に招かれたのは、大阪出身の作家・小出麻代。ガラスや鏡、電球、紙片などの異素材を用いたインスタレーションを持ち味とする小出は、本展では透明樹脂や写真、鏡などの素材を使って空間を構成。作品のなかに鑑賞者それぞれが自らの感情や記憶を「写し」「映し」「移し」「現し」て、それを語り合う=うつしがたりを通じ、鑑賞者の深層心理を揺さぶる展示を試みている。 会期中は小出によるアーティストトークが行われるほか、12月21日(土)には「うつしの味わいー空間と想像を味わう為の時間」と題されたワークショップも開催予定(事前申込要)。
1983年大阪府生まれ。2009年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。近年の展覧会に個展「地に還る/地から足を離す」(Gallery PARC、京都、2018)、「生業・ふるまい・チューニング 小出麻代ー越野潤」(京都芸術センター、2018)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015枯木又プロジェクト」(旧枯木又分校、新潟、2015)など。アーティストインレジデンスに「END OF SUMMER」(Yale Union、ポートランド、アメリカ、2018)など。
アトリエ美術館vol.23「うつしがたり 小出麻代展”Teller’s Tales: Mayo Koide”」
会期:2019年11月29日(金)~12月26日(木)
時間:9:00~21:00(日曜・祝日は17:00まで)
休館日:12月23日(月)
料金:無料
問合:050-7102-3135(枚方市立御殿山生涯学習美術センター)
アーティストトーク <終了>
日時:2019年11月30日(土)17:00~
会場:枚方市立御殿山生涯学習美術センター 1Fロビー
聞き手:伊藤まゆみ(京都精華大学展示コミュニケーションセンター特別任用講師)
料金:入場無料(事前申し込み不要)
オープニングパーティ <終了>
日時:2019年11月30日(土)18:00~
会場:枚方市立御殿山生涯学習美術センター 創作室1
料金:入場無料(事前申し込み不要)
ワークショップ 「うつしの味わいー空間と想像を味わう為の時間」
日時:2019年12月21日(土)14:00~15:00、17:00~18:00
会場:御殿山生涯学習美術センター 創作室3
参加費:1000円(お菓子・お茶付き)
定員:各回10名(先着順・要事前申し込み)
※申し込みは、Webサイトにて
枚方市御殿山町10-16