谷町六丁目のギャラリー、+1artにて、シュヴァーブ トムの個展「RECORD OF THE DAY」が開催。
シュヴァーブは1974年チェコ・プラハ生まれ。エミリー・カー芸術大学写真学科を卒業。 現在は京都在住。
近年は、「サイアノタイプ」という写真技法を用いた作品を発表している。サイアノタイプは日光写真とも言われ、鉄塩を塗布した紙に日光が当たると感光して深みのある青になる現象を利用するもので、19世紀中頃に発明された。
今回、彼は鉄塩を塗った感光紙を回転ステージ上に置いて24時間で1回転する装置を制作。それを屋根の上に置いて、蓋に施されたスリットから入りこむ太陽の光が移ろう様子を1年間にわたり撮影した写真作品を発表する。また、会期中、作家が装置に用紙を設置し、露光を試みる実演を予定している。
なお、会場には上記のサイアノタイプの作品に加えて、作家自作の装置で壁面に直径約4mの円を18日間かけて描く大型作品も展示される。
「Record of the Day」は、モーター付きカメラ・オブスキュラで、この1年間の日々を撮影した写真作品のコレクションである。
ここでは太陽が鉛筆となり、雲が色相を和らげ、嵐は影を描く。
これらがサイアノタイプの用紙と反応しながら進んでいく。我々の意識もまた太陽から発展していく。
概念が夜明けを超えるまで徐々に色合いと深みを帯びさせていくと同時に、我々の存在もしっかりとその日に同期している。
現実か想像を問わず、どのような瞬間にも意味がある —すべてのものの相対性— 数分、長い時間も手をあげれば影ができる。時間は、地平線に投影された揺らめく線である。シュヴァーブ トム
シュヴァーブ トム「Record of the Day」
会期:2022年11月2日(水)~19日(土)
会場:+1art
時間:12:00~19:00(最終日は17:00まで)
定休:日〜火曜
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会期:11月2日(水)~12日(土)
会場:+2 (+1artから徒歩5分)
時間:13:00~19:00
休廊:日〜火曜
大阪市中央区谷町6-4-40