大阪を拠点に活動する画家・野原万里絵の個展「残映を編む」が、西成のイチノジュウニのヨンにて開催される。
野原は1987年大阪府生まれ。2013年に京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了。
絵を描く際の感覚的で曖昧な制作過程や思考回路への疑問から、描画道具の自作や多数のドローイング制作を経て、近年は協働制作による絵画作品も発表している。
今回の展示会場であるイチノジュウニのヨンは、酒屋とその倉庫を改装したスペース。毎週金・土曜日は酒場としてオープンする傍ら、時折展示などの企画が行われている。
野原はこのユニークな会場内に、自身が近年収集した小石や自然の風景の断片から感じ取られる時間の蓄積や変化をモチーフにした空間を構成。観客が作家の思考回路に浸るような体験をもたらす。また、会期前の数日間、夕刻に滞在制作を行い、新作のドローイングを起点としたインスタレーションを展開する予定だ。
今秋に開催した個展では、千鳥文化の白壁のホール内でドローイングのみ約60点を展示し、描くことへの姿勢で観る者を圧倒した野原。今回は酒屋の佇まいの残る空間でどのような表現を見せるのか、注目したい。
会期:2023年1月13日(金)~2月11日(土)のうち金・土曜日(10日間)
会場:イチノジュウニのヨン
時間:15:00~20:00
入場料:無料(ただしワンドリンク制)
定休:日~木曜日
主催:C-index
大阪市西成区山王1-12-4
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