美術作家を中心とするつくる人の「作品とその周りのこと」を、独自の編集とデザインによって紹介する出版プロジェクト「AT PAPER.」。美術に関わる人はどんな場所で、どんなことを考えながら日々生活し、制作しているのか(住居、場所、移動、食、趣味ほか)を取材対象に含むことによって、展覧会や論文では扱えない複合的な環境を、印刷物を通じて記述することを主旨とし活動している。大阪出身のアーティスト・國政サトシとKim SongGiが編集を、三重野龍がデザインを手がけ、2011年から雑誌を制作。2020年には小左誠一郎(おさ・せいいちろう)の句集『101』を出版した。
今般、小左の句集第2弾『250』の出版に合わせ、随筆家・兼好法師のゆかりの地である天下茶屋を舞台に、言葉を巡るイベントを開催する。
画家である小左誠一郎はキャンバスに絵を描くことを主軸にしつつも、時に日常で出会う情景を俳句で表現します。その俳句は一見すると主観的な情景が、読み解くうちに広く俯瞰的な視野が現れます。世界を、情景を言葉にすること。冒頭「つれづれなるままに〜」とはじまる兼好法師が書いた「徒然草」は世の中の事象をありのままに綴られており、時代を越えた現在においてもその出来事を写し出します。言葉は時間を超えて、今に伝えてくれます。
今回は大阪上町台地の縁(ふち)でもある、天下茶屋の聖天さんという場所で、池田昇太郎によるツアーパフォーマンスを行います。
前半のツアーパフォーマンスでは、聖天さんを中心に、記憶の風景を織り交ぜた語りを聞きながら、上町台地の縁に沿って歩きます。上町台地の地形、少し高いところからの眺め。日常の風景と、個人の記憶から見えてくる過去の風景を想像します。
小左誠一郎の俳句と共にいつしかの景色を交差させ、或る風景を浮かびあがらせます。
後半は場所を東天下茶屋BLENDSに移し、美術批評家吉村真を加え、言葉と一緒に日々を重ねることや表現することについてトークイベントを行います。
風景に新しい視点を入れ、頭の中に人それぞれの情景をつくる。暮らしの豊かさと奥ゆかしさを感じてることができるイベントになるでしょう。(Webサイトより)
AT PAPER.企画イベント
「情景の扉 〜上町台地の波打ち際、聖天さんはバラバラに〜」ツアーパフォーマンス『聲(こえ)を訪ねる』
日時:2024年1月21日(日)14:00〜16:00(ツアー1時間~1時間半)
集合場所:聖天山公園(大きな木の下)
ゲスト:池田昇太郎、小左誠一郎
料金:1,500円(ツアーパフォーマンスのみ1,000円、トークのみ1,000円)
定員:20名 ※予約フォームはこちら
※イヤホン持参/ツアーは野外ですので、暖かい格好でお越しください
※嵐でなければ雨天決行トークイベント『言葉と住む』
日時:2024年1月21日(日)17:00~18:30
会場:BLENDS(大阪市阿倍野区阿倍野元町6-28)
ゲスト:小左誠一郎、池田昇太郎、吉村真
※要1ドリンクオーダー(ドリンクはCOFFEE LONG SEASONSが提供。コーヒー以外もあり。)※イベントにて、句集『250』予約販売/別紙「聖天さん」を配布
問合:國政サトシ(AT PAPER.代表) kunimasasatoshi@gmail.com
聖天山公園
大阪市阿倍野区松虫通3-2-2