この幾何学的な立体は作家の幼少期の写真を元に制作されている。
まず写真のイメージから造形物のスケッチを起こし、
それに合うような色や質感の紙を選ぶという。
公園で遊んでいた時に着ていた洋服、石の滑り台、柵や砂場など、
実際に視覚化できるものと記憶にあるものを組み合わせて作るという。
記憶の外堀を埋めていくような作業の繰り返しによって、
純度の高いイメージを抽象化する。そうして生まれたプライベートなカタチは、
たとえば誰もが持つ公園の遊具で遊んだ記憶によって濾過される。
わたしはこれを「記憶の遊具」と名付けた。gallery yolcha イルボン
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内藤紫帆|NAITO Shiho
1993年生まれ。収集物の紙や石、木片、骨董市で見つけたガラクタなど、
これまで出会ってきたものを素材として組み合わせて制作を行っている。
これまで多く制作していた立体の色や形に深い意味はなく、
その軽さを好んでいたのですが、最近は立体に出発点を設けています。
主に写真からスケッチを起こしたり、そこに写り込むものだけでなく、
その周辺に付随する記憶も立体の要素としながら制作しています。
自身の個人的な出来事を振り返り、潜ませながら、
他者の感覚にも静かに重なるような作品の在り方を考えています。
内藤紫帆 個展「記憶の遊具」
会期:2024年6月29日(土)〜7月21日(日)
時間:13:00~19:00(日のみ12:00~19:00)
休廊:⽕〜⽊曜
料金: yolcha運賃制(300円でチケットを購入/同金額分カフェ利用可)
会期中イベント
Live Event「かさねる」
日時:6月30日(日)19:00開演
料金:3,000円(1drink+お菓子つき)
定員:12名 ※満席のため受付終了
大阪市北区豊崎1-1-14