ベルリンを拠点に芸術家として活躍する塩田千春の個展「塩田千春 つながる私(アイ)」が、大阪中之島美術館にて2024年9月14日(土)から開催される。塩田の故郷・大阪での大規模な個展は2008年以来16年ぶりとなる。
塩田は人間にとって根源的な問題である「生と死」に対して、「生きることとは何か」「存在とは何か」を問い続けている。塩田の代名詞とも言える糸を使ったインスタレーションは、問いから連なる「不在の中の存在」というテーマと向き合うもので、場所や物に刻まれた、現実には不在である人々の痕跡を「記憶」としてとらえ、糸で編みこむことで可視化していく。
本展は全世界的な感染症の蔓延を経験し、否応なしに私たちが意識することとなった他者との「つながり」に、3つの【アイ】-「私/I」「目/EYE」「愛/ai」を通じてアプローチするものとなっている。インスタレーションを中心に、絵画、ドローイングや立体作品、映像など多様な手法を用いた作品が並ぶほか、「つながり」をテーマとして一般から寄せられたメッセージを含むインスタレーションも発表される。
2022年、故郷・岸和田にて開催した個展「Home to Home 家から家へ」で、感染症蔓延後の社会における多様な「家」、そして「つながり」のあり方を示した塩田。2024年、タイトルにある「私」はどんな意味をもたらすだろう。
絡まり、ほどけ、切れ、結ばれる…糸はまるで人間関係のつながりをあらわすかのようです。私の30年分の作品をつなぎあわせて作ったこの展覧会を沢山の人に見てもらいたいです。
(プレスリリース 塩田千春コメントより一部抜粋)
塩田千春
1972年、大阪府生まれ。ベルリン在住。2008年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。2015年には、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館代表に選ばれる。2019年、森美術館にて過去最大規模の個展『魂がふるえる』を開催。2020年、第61回毎日芸術賞受賞。また、アーマンド・ハマー美術館(2023年)、クイーンズランド・アート・ギャラリー/ブリスベン近代美術館(2022)、龍美術館(2021年)、ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワ(2020年)、南オーストラリア美術館(2018年)、ヨークシャー彫刻公園(2018年)、国立国際美術館(2008年)を含む世界各地の個展のほか、国際展などのグループ展にも多数参加。(プレスリリースより)
会期:2024年9月14日(土)~12月1日(日)
会場:大阪中之島美術館5階展示室
時間:10:00〜17:00(入場は16:30まで)
休館:月曜、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)
※9/16(月・祝)、23(月・休)、10/14(月・祝)、11/4(月・休)は開館
観覧料:一般2,000円(平日1,800円)、高大生1,500円、中学生以下無料
主催:大阪中之島美術館、MBSテレビ、朝日新聞社
問合:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター/年中無休8:00~21:00)
⼤阪市北区中之島4-3-1