フランス・ヌーヴェルヴァーグの流れを継ぐパスカル・ボニゼールが監督・脚本を手がけた映画『オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ』が、2025年1月10日（金）よりテアトル梅田にて上映される。
本作は、ナチス・ドイツが略奪したエゴン・シーレの絵画にまつわる実話からインスパイアされた物語。
1933年から第⼆次世界⼤戦終結時まで、ナチス・ドイツは芸術保護の名⽬で主に欧州各地で60万点にも及ぶ絵画や彫刻などの美術品を略奪し、今なお⾏⽅のわからないものが10万点ほどもあると⾔われている。保護をうたいながらも、マチスやピカソなどの近代美術や前衛芸術などに対しては道徳的・⼈種的に退廃芸術とみなして弾圧し、作品を焼却したり、ナチスの協⼒者に払い下げたりした。
2000年代初頭、フランス東部、スイス国境近くの⼯業都市ミュルーズ郊外の若い⼯員の家でひまわりを描いた⾵景画が⾒つかり、それがナチスに略奪されたウィーン分離派の流れをくむエゴン・シーレの作品であることが判明する。この歴史的事実に基づき、美術オークションの世界の権謀術数をスリリングかつ鮮やかに活写したのが本作だ。至高の美術作品の発見によりあらわとなった、多彩なキャラクターの人間模様や思惑が交錯するドラマを描き出している。
ストーリー
パリのオークション・ハウスで有能な競売⼈（オークショニア）として働くアンドレ・マッソンはある⽇、シュザンヌ・エゲルマンという弁護⼠からエゴン・シーレと思われるカンバス画の鑑定を依頼する⼿紙を受け取る。シーレほどの著名な作家の絵画はここ30年程、市場に出ていない。当初、贋作だと取り合わない態度を取るアンドレだったが、念のため、元妻で仕事の相棒であるベルティナとともに、絵が⾒つかったという⼯業都市ミュルーズに出向く。絵があるのは化学⼯場で夜勤労働者として働くマルタンが⽗亡き後、⺟親とふたりで暮らす家だった。絵を⾒た瞬間、アンドレとベルティナは興奮して、思わず笑いだしてしまう。その絵はまぎれもなく、エゴン・シーレによる真筆で、しかも代表作ともいえる傑作だったからだ。思いがけなく⾒つかったエゴン・シーレの絵画をめぐって、さまざまな思惑を秘めたドラマが動き出す…。
上映期間：2025年1月10日（金）〜（終映未定）
※上映スケジュールは劇場Webサイト参照 https://ttcg.jp/ttcg_umeda/movie/1175300.html会場：テアトル梅田
料金：一般 2,000円、大学・専門生 1,500円 ※要学生証・生徒手帳の提示
その他各種料金、割引等あり https://ttcg.jp/ttcg_umeda/price/監督・脚本・翻案・台詞：パスカル・ボニゼール 『華麗なるアリバイ』
出演：アレックス・リュッツ、レア・ドリュッケール、ノラ・アムザウィ、ルイーズ・シュヴィヨット
原題：Le Tableau volé ／2023年／フランス映画／フランス語・英語・ドイツ語／91分／シネマスコープ／カラー／5.1ch
後援：在日フランス大使館／アンスティチュ・フランセ／ユニフランス
配給：オープンセサミ、フルモテルモ 配給協力：コピアポア・フィルム
大阪市北区大淀中1-1-88
梅田スカイビルタワーイースト3・4F
