
谷町六丁目のギャラリー・+1artにて、「手にとる展」が開催される。
本展は完全予約制。鑑賞者はリストの中から触りたい作品を選び、運ばれてきた作品を各自の机で手にとって見る。
2023年6月に1回目が開催され、その様子は当メディアのレポートでも紹介したが、好評につき2回目の開催が決まった。
会期中は毎日日替わりでアーティストが在廊しており、対話しながら鑑賞することもできる。
人間は視覚に頼って生きていますが、現実をありのままに見ているわけではありません。 ありのままの現実(それがあるとして)は情報量が多すぎて処理しきれないので、必要な情報を選択することで初めて対象が現れます。
他方で触覚は身体に触れるモノを感知するので、情報を選択する前に感覚が働きます。それだけダイレクトに対象に接しているから、触感は強いリアリティを持ちます。それではっきり理解できたときに「手にとるようにわかる」と言うのでしょう。
しかし、ふつう展覧会場で作品に触れることは禁止です。不特定多数が訪れる場所では、作品に触れることができる展覧会を開くのは極めて難しい。一方で作品に関心を持ったら、もっと知りたくなるのは当然です。一定の条件下で作品に触ることもできる展覧会ができないか? 手にとる展の企画はこうして始まりました。第1回目は一昨年(2023)に開催し好評をいただきました。今会はその2回目になります。本展は通常と異なり、作品は殆ど展示しません。鑑賞者はリストの中から作品を選んで各自の机で一点ずつ作品を見ます。図書館でリクエストして、出された本を閲覧するイメージです。
なお本展の参加作家は9名ですが、その他にギャラリーに委託された立体・平面作品も出品します。なかなか見られない作品の細部を、この機会に心ゆくまでご鑑賞ください。+1art
会期:2025年6月13日(金)~29日(日)※金・土・日曜のみオープン
会場:+1art
出展作家:今井祝雄、藤本由紀夫、笹岡敬、大西伸明、安藤由佳子、中島麦、国谷隆志、池田慎、山西杏奈 ほか
時間:13:00〜19:00(最終日は〜17:00) ※1時間毎に定員4名で予約受付
休廊:月~木曜
料金:入場無料
※全日予約制、ギャラリーWebサイトの予約フォームから要予約
問合:06-7712-6685
大阪市中央区谷町6-4-40