
1981年千葉県に生まれた住吉は、文星芸術大学を卒業後、2005年より作家活動をスタートさせ、現在に至るまで精力的に制作・発表を行っています。
愛くるしい動物たちが暮らす森の情景を一貫した世界観で絵画や立体、インスタレーションなどの多岐に渡る表現手法で発表を重ねています。柔らかで可愛らしい表情の動物たちが生み出される過程の裏側では、住吉のストイックに作品制作に向き合う姿勢が見て取れます。数多くの資料や図鑑を参照し、動物たちの習性や体躯を研究しているからこそ、生命力に溢れる新たな生き物が生まれてくるのでしょう。
TEZUKAYAMA GALLERYでの約3年ぶりの発表となる今展では、住吉の制作における根源的なテーマである「心象風景の再構築」を改めて探求します。住吉は、日々のあらゆる事象を絶え間なく享受し、その蓄積を「塊(かたまり)」として作品へと昇華させる手法を基盤としています。その制作プロセスは単なる反復にとどまらず、「循環する時間」という概念を内包しており、一日のサイクルが昨日とは異なる円を描くように、時間の累積と変化そのものが主題化されています。
今回展示される「Parade」シリーズ(全7点)は、作家が追求してきた「循環」と「空間性」というテーマを、より具現化した作品群です。さらに、「十二支」をモチーフとした新作12点は、生命における「区切り」と「繋がり」という普遍的なテーマがより深く考察されています。
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アーティスト・ステートメント
時間を辿り場所を辿り新しいものへの道を辿る
それは一つの大きな太い道の上を行く
道の端だったり真ん中だったり
もしかしたらぐねぐねと蛇行しながら時間をかけてみたり一直線に駆け抜けてみたり進み続ける道の途中で、ふとした瞬間に次の一歩を止める時があるかもしれない
そしてそれを永遠のように感じるかもしれない再び進み始めた時に立ち止まったその理由がほんの小さな石ころであっても
聳え立つ大きな岸壁であってもそれは同じ立ち止まる理由になる幾度となく大きな岸壁に立ち塞がれ、小さな石に躓き立ち上がりまた進み出す
それを何度も繰り返し、今この場所に至る時計の針が回るように
何かを始めるとそれは必ずどこかへと向かって進んでいくものだと思っていました。
その進む先が必ずしも上手に円を描かずともそれはそうぐねぐねと曲がりくねっていたり、
あるいは周りの風景が見えなくなるほどのスピードで一直線に駆け抜けたりと色々な方法により
私は今ここにいます。立ち止まった理由が小さな石ころであっても大きな崖であっても
それは変わりのない立ち止まる一つの理由になり、
幾度となく大きな崖に阻まれ、小石に躓き、それでも尚また進み出した先には
新しい風景とどこかで見たような景色が入り混じり、そこがまだゴールではない事を知りました。朝起きて夜が来て1日が終わり、
また朝が来て夜が来る
同じような日々をやりくりしていても、それは少しずつ弧を広げ昨日とは違う円を描く時計の針が回るように決まった時間に決まったことをする
昨日と同じ道を歩いていても気温も湿度も吹く風の方向も違う私にとって制作とは、
日々出会うものや事象を無意識に常時インプットし、私自身としての心象風景の塊として
再構築していくことの繰り返しです。
それはつまり日記のような日々の覚え書きのようなものに似ているのかもしれません。
それは少しずつ弧を広げ昨日とは違う円を描くようなものかもしれません。住吉明子
(Webサイトより)
会期:2026年1月24日(土)〜2月21日(土)
会場:TEZUKAYAMA GALLERY Main Gallery
時間:12:00~19:00
休廊:日・月曜、祝日
大阪市西区南堀江1-19-27
山崎ビル2F



