2010年8月に開廊した肥後橋のギャラリー「Yoshimi Arts」は、2020年6月から10周年記念展「Decade」を連続開催している。
これまでの2回はグループ展だったが、第3弾は上出惠悟の個展「0years」を開催する。
上出は、1981年石川県生まれ。九谷焼窯元である上出長右衛門窯の六代目にあたる。
東京藝術大学では陶芸ではなく油画を専攻。自身の出自である九谷焼にまつわるものを俯瞰的に捉え、東洋で始まった磁器の歴史を舞台にしながら、神話的とも言える手法で磁器が持つ時間と場所について考察し作品を制作してきた。
東京藝術大学の卒展以来作り続ける甘蕉(バナナ)や、上出が幼少期に学んだ彫刻という手法で磁器を用いた磁彫作品など、自身の環境や想いと向き合い、歴史を踏まえた表現を試みている。
本展では、幼少期よりも根源的なところへの想いと、ドローイングを元に彫刻的な手法で形を探るように制作した作品、自らの作品作りの原点である甘蕉、磁器以外の油彩や木などのメディアにより、新作を展開する。
10 周年記念展 Decade vol.3 – 上出惠悟「0years」
会期:2020 年10 月21 日(水)〜11 月15 日(日)
会場:Yoshimi Arts
時間:11:00〜19:00(日曜日は〜17:00)
休廊:月・火曜日
問合: 06-6443-0080
大阪市西区江戸堀1-8-24 若狭ビル3F