大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]は、大阪を拠点に活動する画家・野原万里絵を招いて、収蔵作品の活用と展示の可能性を探る「彼我の絵鑑(ひがのえかがみ)」展を開催する。
大阪府は、大阪府20世紀美術コレクションとして、20世紀後半を中心に、約7,900点におよぶ国内外のさまざまな美術作品を所蔵している。enocoでは、このコレクションの魅力をより多くの人々に伝え、またコレクションの活用と展示の可能性を探ることを目的として、2018年度から気鋭の若手アーティストを招いて、新たなコレクション展の可能性を探る試みを行ってきた。今回はその第3弾となる。
野原は1987年生まれ。大阪在住。絵画を描く際の感覚的かつ曖昧な制作過程に関心を持ち、自ら制作した定規や型紙などの道具を用いた絵画作品を制作している。またワークショップを日本各地で開催し、協働制作による作品も発表。他者とのコミュニケーションを通して絵画の新たな可能性を模索している。
展覧会タイトル「彼我の絵鑑」の「彼我」とは他者と私、「絵鑑」は画家たちの手法の特徴を記した鑑定用の古画帖を意味する。
今回野原は、大阪府のコレクションの中から、伊藤継郎の「スケッチ・ブック」を起点に展覧会の構成を考えた。伊藤が残したドローイングノートや、様々な作家によるコレクションを選び、作家たちの手法や考えを汲み取りながら制作した自身の新作と組み合わせて展示する。
会期:2021年3月30日(火)~
5月1日(土)※緊急事態宣言の発令に伴い4月24日(土)までに変更※6月22日(火)~7月3日(土)に展示再開。
会場:大阪府立江之子島文化芸術創造センター1階 ルーム4
時間:11:00〜19:00
休館:月曜日
料金:無料
主催・問合:大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco] 06-6441-8050
関連イベント|アーティストトーク
展覧会開催中にゲストを迎え、野原万里絵と「彼我の絵鑑」について語り、その模様をWebサイトにて公開。 ゲスト:大槻晃実(芦屋市立美術博物館 学芸員)
大阪市西区江之子島2-1-34