大阪を拠点に多様な体験型アートプログラムを企画している一般社団法人タチョナが、コンセプトビジュアルブック『なんだこれ?!のつくりかた』を2022年6月1日に発行する。
タチョナは2014年から、編集者・岩淵拓郎と協働で、小学3年生以上を対象とした連続アートワークショップ「なんだこれ?!サークル」を展開している。「思わず『なんだこれ?!』と言ってしまいそうなことを考え、実践する伝統のサークル」という設定のもと、表現と鑑賞を地続きに扱いながら、既存の枠にとらわれない自由な表現を一人ひとりが作り上げることを目指す企画だ。これまで、大阪、神戸、鳥取、静岡、タイなどで実施してきた。
『なんだこれ?!のつくりかた』は、このワークショップから生まれた一冊。「よくわからない名前をつけてみる」「やると怒られそうなことをやってみる」など親しみやすいキーワードを入口に、「なんだこれ?!」をつくる10の方法論を紹介する。例示されるのは、マグリット、デュシャン、赤瀬川原平、田中敦子、村上三郎、Chim↑Pomなどの作品。名だたる「パイセン(=センパイ)」らが生み出した「なんだこれ?!」が、豊富なビジュアルとともに掲載されている。
海外の反響に応え、日英バイリンガル表記となっている点もポイントだ。
子どもはもちろん、現代美術の見方を知りたい、または思考や発想を解きほぐしたい大人も楽しめる手引き書といえる。
なんだこれ?!のつくりかた
how to make a What Is This ?!著者:なんだこれ?!サークル
編集:岩淵拓郎
デザイン:ニコール・シュミット
翻訳:クリストファー・スティヴンズ
発行:一般社団法人タチョナ
発行日:2022年6月1日
仕様:日英併記/B5変形/コデックス装/64
ページ
定価:1,200円+税
*取り扱い店は本著Webサイト参照掲載なんだこれ?!一覧(図版):
• マシュー・バーニー《拘束のドローイング 2》
• 真鍋大度《electric stimulus to face -test3》
• 田中敦子《電気服》
• 金氏徹平《ティーンエイジ・ファン・クラブ #38》
• 村上三郎《通過》
• 白髪一雄《天暴星両頭蛇》
• 赤瀬川原平《宇宙の罐詰》
• 関根伸夫《位相 ‒ 大地》
• フロレンタイン・ホフマン《ラバー・ダック》
• ノア・カリナ《エブリデイ》
• ルネ・マグリット《イメージの裏切り(これはパイプではない)》
• マルセル・デュシャン《自転車の車輪》
• コリー・フォーゲル《パール・ドラムス》
• フランシス・アリス《実践のパラドクス1(ときには何にもならないこともする)》
• 田中功起《Everything is Everything》
• チン↑ポム《BLACK OF DEATH(109の上空、渋谷、東京)》
• 鈴木昭男《日向ぼっこの空間》