2021年に第71回ベルリン国際映画祭で審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞した、濱口竜介監督の短編集『偶然と想像』が、同年12月17日(金)からシネ・ヌーヴォ、2022年1月22日(土)からシネ・ヌーヴォXで公開される。
濱口監督は、「即興演技ワークショップ in Kobe」から生まれた『ハッピーアワー』で多くの観客の支持を集め、2020年第77回ヴェネチア国際映画祭では『スパイの妻〈劇場版〉』(共同脚本)が銀獅子賞、2021年第74回カンヌ国際映画祭では『ドライブ・マイ・カー』が脚本賞など4賞を受賞するなど、今や世界が最も注目する映画監督のひとりとなっている。
「偶然」をテーマにした3つの物語で構成される新作は、監督自身が「このスタイルをライフワークとしたい」と語るに至った初の短編集。出演者には、古川琴⾳をはじめ、中島歩、森郁⽉、甲斐翔真らフレッシュな顔ぶれとともに、⽞理、渋川清彦、占部房⼦、河井⻘葉ら濱⼝組おなじみの面々も。日常とそのほころびの緊張感を繊細かつ軽やかに映し出す濱口監督の手腕が、本作でどのように発揮されるのか、上映が待ち遠しい。
『偶然と想像』あらすじ
■第1話 『魔法(よりもっと不確か)』
撮影帰りのタクシーの中、モデルの芽⾐⼦(古川琴⾳)は、仲の良いヘアメイクのつぐみ(⽞理)から、彼⼥が最近会った気になる男性(中島歩)との惚気話を聞かされる。つぐみが先に下⾞したあと、ひとり⾞内に残った芽⾐⼦が運転⼿に告げた⾏き先は──。■第2話 『扉は開けたままで』
作家で⼤学教授の瀬川(渋川清彦)は、出席⽇数の⾜りないゼミ⽣・佐々⽊(甲斐翔真)の単位取得を認めず、佐々⽊の就職内定は取り消しに。逆恨みをした彼は、同級⽣の奈緒(森郁⽉)に⾊仕掛けの共謀をもちかけ、瀬川にスキャンダルを起こさせようとする。■第3話 『もう⼀度』
⾼校の同窓会に参加するため仙台へやってきた夏⼦(占部房⼦)は、仙台駅のエスカレーターであや(河井⻘葉)とすれ違う。お互いを⾒返し、あわてて駆け寄る夏⼦とあや。20年ぶりの再会に興奮を隠しきれず話し込むふたりの関係性に、やがて想像し得なかった変化が訪れる。
会期:2021年12月17日(金)〜2022年1月21日(金) ※2022年1月22日(土)からはシネ・ヌーヴォXにて上映
会場:シネ・ヌーヴォ、シネ・ヌーヴォX
料金:一般1,800円、学生・シニア1,100円、シネ・ヌーヴォ会員1,000円
問合:06-6582-1420
大阪市西区九条1-20-24