深江橋のギャラリーノマルにて、小谷くるみの個展「ヘーパイストス」が開催される。

小谷は1994年大阪府生まれ。2019年に京都造形芸術大学修士課程を修了。「存在の痕跡と気配」をテーマに、主に絵画作品を発表している。

昨年同ギャラリーで開催された初個展「砂から星へ」では、結露した窓をイメージした代表作「21g」、支持体に染み付いた錆を痕跡の象徴として使用する「時間・痕跡〈錆〉」という既存2シリーズの新作に加え、版画を刷り終わった銅版に緑青を発生させて作品化したり、インスタレーションを展開するなど、新たな表現手法にも挑戦した。
2度目の個展となる今回では、布地に貼った銀箔を燻液で硫化させることで描画した新シリーズを発表する。

本展のタイトル「ヘーパイストス」は、ギリシャ神話に登場する創造の神の名。新たな表現を意欲的に開拓する小谷が本展でどのような境地を見せるのか、注目される。