大坪晶(おおつぼ あきら)は、臨床心理学を学んだ後、プラハ工芸美術大学で現代美術としての写真を学び、2017年より接収住宅とそこにまつわる歴史の痕跡をテーマとした「Shadow in the Houseプロジェクト」を主導しています。戦後の生活文化の変容の起源を探り、高度経済成長期へいたる外来文化の受容と葛藤の過程を、室内の痕跡から探ることを目的に、ファウンドフォトやアーカイブ映像、公文書の分析や研究、またそれらと共に自ら撮影した写真を用いた作品を他領域の専門家らと協業しながら制作しています。
本展では、アメリカ人女性推理作家ヘレン・マクロイ(1904-1994)の短編のタイトル「カーテンの向こう側」を借り、隔てられていた二つの文化体系が戦後の接収により急速に伝播していった痕跡を、写真や映像インスタレーション作品を通じ、史実や政治の背後に隠された住宅という個人の歴史に焦点を当て、見えない記憶と共に可視化することを試みます。写真作品「Shadow in the House」シリーズに加え、今年アップデートされた最新版の映像インスタレーション作品を展示致します。
(Webサイトより)
会期:2023年6月9日(金)〜29日(木)
会場:N project
時間:月〜金曜 10:00〜17:00、土曜 11:00〜18:00
休廊:日曜
問合:06-6362-1038
大阪市北区西天満5-8-8 2F
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