2022年2月に始動した「PARCO Wall Gallery SHINSAIBASHI 」は、心斎橋PARCOが手がける「アートをもっと身近に。」をコンセプトとしたプロジェクト。館内の共用部にアート作品を展示、館内に飾ってある作品は全てONLINE PARCOで購入できるという取り組みだ。
その第9弾として、「昨日はどんなARTを観ていましたか?」と題した展示が、2023年7月7日から行われる。
本企画では、TEZUKAYAMA GALLERY(南堀江)、Marco Gallery(南船場)、CANDYBAR Gallery(京都)、108 artworks(京都)で活動する4名のディレクター、キュレーターがアーティスト10名を厳選し、心斎橋PARCO館内の共用部と4F SkiiMa Galleryに作品を展示。
来場者には、本企画のタイトル「# 昨日はどんな ART を観ていましたか?」のハッシュタグをつけてSNSで感想や作品写真を投稿してもらい、オンライン上で鑑賞者とアーティスト、ディレクターがコミニュケーションをはかれる場の創出を目指す。
出展アーティスト
・岡田慎平(TEZUKAYAMA GALLERY)選出
御村紗也 / Saya Mimura
1997年、三重県生まれ。 2022年に京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)大学院芸術研究科芸術専攻修士課程を修了。
日に照らされた影、風に揺れる木々の音、 肌で感じる温度や空気の香りといった「刹那的な時間や情景」をモチーフとした絵画作品を制作。対象をドローイングや写真として一旦保存し、更にそれらをシルクスクリーン、ペインティングといった異なる技法で再構成し、キャンバス上で独自の画面を構成していく。リズミカルな描線、柔らかな色彩を丁寧に重ねた作品からは泡沫の触れられない存在を 掴もうとする作家の意思を感じさせる。杉山卓朗 / Takuro Sugiyama
1983年、千葉県生まれ、兵庫県在住。大阪美術専門学校研究科を修了。 キャンバスを前にして起こるイマジネーションや衝動を廃して、線や面を反復、再構築しながら絵画を制作。イメージの生成において、作家自身の介入を最小限にとどめた制作方法を用いている。マスキングを使わずに描きながらも肉筆という霊性からも限りなく遠い絵画表現を目指す。大江慶之 / Yoshiyuki Ooe
1980年、大阪府生まれ、在住。成安造形短期大学造形芸術科専攻科卒業。 視点を変えることで、モノの意味や認識が変様する事に着目した立体作品、絵画作品を制作。モチーフ同士の組み合わせや、そこから生まれる相互作用は、シュールレアリスムの手法「デペイズマン」や「Wヴィジョン」を想起させる。背景、マスキングテープ、ドローイング(メモ帳)で構成した塊、あるいは、マケットのような構造物をモチーフに、一定の距離感を取った視点や構図で描いた絵画作品を2021年より制作・発表。・菰田寿允(Marco Gallery)選出
一林保久道/Hokuto Ichibayashi
1992 年生まれ。石川県出身。京都精華大学日本画専攻卒業。主に描く絵画には社会的なものや歴史的なものに風刺を匂わせた作品が多く、とくに自分が幼少期に遊んだゲームのニュアンスを含ませた俯瞰的な画面や、横スクロールなど(ゲーム内の俯瞰図、歪んだ遠近感は元来古典絵画から着想を得たものなので、結果的には古典的な歴史的絵画などから関心を得たものであると考える)を織り交ぜた作品が主体となっている。Kamerian.
グラフィックアーティストとして国内外で活動。タトゥーアートやアニメーション、漫画などから影響を受ける。シルクスクリーンを主な技法として用い、よく知られた寓話や大衆文化をモチーフに欧米アニメ を彷彿とさせるような強い輪郭線と色彩で倒錯的な世界観を作り上げる。津田 光太郎/Koutaro Tsuda
1995年 北海道札幌生まれ
2022年 北海道教育大学大学院修了
バロック絵画の劇的な表現に憧れを抱き、そのダイナミズムを自身の作品にて実践している。 力強さ、動性、ドラマ性などを誇示するバロック絵画は、聖書の物語の実在を訴えるものだった。 時が経った今も、絵画は物語を語る力を持ち続けていると信じている。 劇的な表現を用いながら、現実に空想を落とし込む“幻想絵画”に可能性を感じており、あらゆるシチュエーションを絵画として成り立たせることが出来ると考えている。 また、近年は自身の創作のルーツにある特撮映画や漫画作品の視覚表現をヒントに、虚と実が入り混じる絵画空間を描いている。・平丸陽子(CANDYBAR Gallery)選出
谷口典央 / Norio Taniguchi
1988年福岡県生まれ。2020年東京藝術大学大学院美術研究科版画第2研究室 修了。過去・未来・時間をテーマとし描く画面の中の人や動物、風景などに物語を見出し油絵や版画、木の板を彫り描いていく版木を用いて、描くことへの深い追求の中で独特な世界観を描いています。近藤亜美 / Ami Kondo
2000年東京都生まれ。2022年東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域卒業。日常の中で当たり前のように存在する物を絵画空間の中に落とし込み、モチーフの新たなイメージを描きだしています。また、モチーフを描くことによって生まれる、モチーフのまわりの空間(絵画空間の余白)、それは近藤が描き出す非日常の空間となって絵画空間の中に現れます。近藤は、日常と非日常の狭間を、描く絵画の中で見つけ出そうとしています。その狭間に、近藤の描く絵画の妙な魅力を感じます。・渡邊賢太郎(108 artworks)選出
松井 照太 / Shota Matsui
1994年京都生まれ。京都を拠点に制作活動中。2018年京都市立芸術大学 彫刻専攻卒業。
主に立体作品を制作する。石の自然美、重さに興味を持ち作品の中に無加工の石をそのまま取り入れる立体作品を中心に制作。最近は室内での石の観賞を広めようと壁掛けの作品を展開。制作において石を観賞する水石のように作品中の石がどう映るかを意識し、伝統や形式のある水石に対して現代のマテリアル(樹脂やガラス等の製品)を使い新たな角度から石を愛でる。石の重量が増すごとに支持する事が難しくなり、作品の制作難易度が上がるため、ヤップ島の石貨や秤量貨幣を参考に石の重さで作品価格を決めている。
※水石…室内で石を鑑賞する日本の文化、趣味。自然石を台座、または水盤に砂をしいて配置して鑑賞する。Funny Dress-up Lab
1978年生まれ。千葉県千葉市出身。京都府在住。本来ミニ四駆をドレスアップする為に生産、販売されていたドレスアップステッカーが持つ、鮮やかな色彩、独特な形状、版ズレ、デッドストックであるという様々な面に魅了され、ドレスアップステッカーのみを加工 せずに使用したコラージュ作品を制作している。世の中にあるドレスアップステッカーを使い切った時、制作は終わりを迎える。
PARCO Wall Gallery SHINSAIBASHI 第9弾
「昨日はどんなARTを観ていましたか?」会期:2023年7月7日(金)~8月21日(月) ※SkiiMa Galleryのみ8月1日(火)まで
会場:心斎橋PARCO館内7カ所
Gallery1・1F 柱
Gallery2・2F 柱
Gallery3・3F 柱
Gallery4・3F 大丸連絡通路
Gallery5・3F 大丸連絡通路
Gallery6・14F 通路壁面
4F SkiiMa Gallery時間:10:00~20:00
出展アーティスト(順不同):大江慶之、杉山卓朗、御村紗也、近藤亜美、谷口典央、松井照太、津田光太郎、Funny Dress-up Lab、一林保久道、Kamerian.
キュレーション:岡田慎平(TEZUKAYAMA GALLERY)、菰田寿允(Marco Gallery)、平丸陽子(CANDYBAR Gallery)、渡邊賢太郎(108 artworks)
※展示作品はONLINE PARCOにて販売
大阪市中央区心斎橋筋1-8-3