西天満のギャラリー・N projectにて、木津本麗の個展が開催される。
木津本は1998年滋賀県生まれ。京都市立芸術大学、京都芸術大学大学院で学んだ後、現在は大阪を拠点に活動。
作家の幼少期の記憶と強く結びついたフェルト素材をランダムな形状に切り取り、恣意的に放り投げて現れた配置をキャンバス上に描き出す絵画作品を制作している。
本展のタイトル「あたたかさのコミュニケーション」は、制作の過程でフェルトを通じて作家が世界を捉えようとする一連の儀式から発想されたもの。第3回anonymous collection competition 特別賞受賞作品展として 2024年1月に東京青山のanonymous bldg. で展示された500号<浮かぶ形>(2023)ほか、最新作を展示する。
木津本 麗|Rei Kizumoto
1998年 滋賀県生まれ
2021年 京都市立芸術大学美術学部油画専攻卒業
2023年 京都芸術大学修士課程芸術研究科美術工芸領域油画専攻卒業カラーフェルトに絵の具を重ね、それをランダムに切ったものをモチーフとして描いている。たくさんのフェルトのパーツを床に放り投げるように置いていく。フェルトのパーツは光を吸収したり反射したり、絵具とは異なる色の危うさを持っている。色とパーツの重なりとが複雑な空間を演出する。
作家にとってフェルトという素材には、幼少期に母親が作ってくれたままごとのおもちゃの記憶が重なっており、ノスタルジーや安寧を感じさせる要素となっている。キャンバスやフェルトに色を乗せる行為は、時間や空間を押し込む作業でもあり、素材、色、自分自身と対話しながら作品を制作している。
会期:2024年2月17日(土)〜3月8日(金)
※2月17日(土)は作家在廊予定会場:N project
時間:月〜金曜 10:00〜17:00、土曜 11:00〜18:00
休廊:日曜・祝日、3月5日(火)
問合:06-6362-1038
大阪市北区西天満5-8-8 2F