ステートメント
浄瑠璃語り(太夫)、三味線、人形遣い。この三業が融合し生みだす伝統芸能、それが文楽です。
中でも浄瑠璃語りでは、竹本義太夫の「竹本座」と、その弟子、初代豊竹若太夫が作った「豊竹座」が、今も脈々とその系譜を残し、舞台の幕にも二つの紋が染められています。
そして今年、「豊竹座」の紋を付けることが許される、たった一人の太夫が57年ぶりに誕生します。六代豊竹呂太夫が十一代豊竹若太夫を襲名するのです。
「いまが、人生でいちばん稽古しているんですわ」初めてお会いした10年前も今も、同じ言葉をおっしゃっています。人生でいちばんが今だ、と言い切れるその強さとしなやかさ。
その志に魅了され、どのように十一代若太夫になっていくのかを見たい、写真に残したいとその姿を追いかけました。
襲名披露公演に向けた約半年間、覚悟を持って襲名に臨む、豊竹呂太夫としての有終、豊竹若太夫への胎動をどうぞご高覧ください。
(佐藤美幸)
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十一代豊竹若太夫 略歴
・1947(昭和22)年 大阪府岸和田市生まれ
・1967(昭和42)年 三代竹本春子太夫に入門
祖父豊竹若太夫(人間国宝)の幼名三代豊竹英太夫を名乗る
・1969(昭和44)年 四代竹本越路太夫に入門
・1977(昭和52)年 文楽協会賞
・1994(平成6)年 国立劇場文楽奨励賞
・2003(平成15)年 国立劇場文楽優秀賞
・2017(平成29)年 六代豊竹呂太夫を襲名
・2017(平成29)年 第47回 JXTG音楽賞(旧モービル音楽賞)邦楽部門受賞
・2019(令和元)年 第54回 大阪市市民表彰
・2022(令和4)年 文楽太夫最高峰の切語り(きりがたり)になる
・2022(令和4)年 文化庁長官表彰
・2024(令和6)年4月 十一代豊竹若太夫を襲名
文楽の本公演以外に、「ゴスペル・イン・文楽」の創作や他ジャンルとのコラボレーション公演も手がける。佐藤美幸 略歴
・1977(昭和52)年 大阪府枚方市生まれ
・2017(平成29)年3月 写真表現大学修了展
・2018(平成30)年3月 写真表現大学修了展
会期:2024年4月9日(火)〜21日(日)
会場:ギャラリー・ソラリス
時間:11:00〜19:00
休廊:4月15日(月)
大阪市中央区南船場3-2-6
大阪農林会館B1F