『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、『偶然と想像』でベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞するなど、国際的に高く評価されている濱口竜介監督。2023年・第80回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)受賞した濱口監督の長編作品『悪は存在しない』が、2024年5月4日から、九条のシネ・ヌーヴォと十三の第七藝術劇場にて上映される。
本作は、『ドライブ・マイ・カー』の音楽を担当した石橋英子が、ライブパフォーマンスのための映像を濱口監督に依頼したことからスタート。その音楽ライブ用の映像を制作する過程で、1本の長編映画として誕生した。ベネチア国際映画祭での銀獅子賞に加え、映画祭本体とは別機関から授与される国際批評家連盟賞、映画企業特別賞、人・職場・環境賞の3つの独立賞も受賞している。
本作の公開を記念し、『偶然と想像』と2002〜2013年に制作された濱口監督の6作品を、2館で同時期に上映。『悪は存在しない』で主演に抜てきされ注目を集めた大美賀均監督による『義父養父』も特別上映される。
『悪は存在しない』 あらすじ
自然豊かな高原に位置する長野県水挽町は、東京からも近いため近年移住者が増加傾向にあり、ごく緩やかに発展している。代々その地に暮らす巧は、娘の花とともに自然のサイクルに合わせた慎ましい生活を送っているが、ある時、家の近くでグランピング場の設営計画が持ち上がる。それは、コロナ禍のあおりで経営難に陥った芸能事務所が、政府からの補助金を得て計画したものだった。しかし、彼らが町の水源に汚水を流そうとしていることがわかったことから町内に動揺が広がり、巧たちの静かな生活にも思わぬ余波が及ぶことになる。
『悪は存在しない』
2023年/日本/106分
監督・脚本・企画・編集:濱口竜介
企画・音楽:石橋英子
撮影:北川喜雄/録音・整音:松野泉/美術:布部雅人/編集:山崎梓
出演:大美賀均、西川玲、小坂竜士、渋谷采郁、菊池葉月、三浦博之、鳥井雄人、山村崇子、長尾卓磨、宮田佳典、田村泰二郎会場・上映期間:
シネ・ヌーヴォ 2024年5月4日(土・祝)〜31日(金) ※以降はシネ・ヌーヴォXにて上映
第七藝術劇場 2024年5月4日(土・祝)〜『悪は存在しない』公開記念 濱口竜介監督特集
会場:シネ・ヌーヴォ
期間:2024年5月4日(土・祝)〜17日(金)
上映作品:『永遠に君を愛す』(2009年)、『親密さ』(2012年)、『偶然と想像』(2021年)
関連特別上映:『義父養父』(2023年/監督・脚本:大美賀均)会場:第七藝術劇場
期間:2024年5月4日(土・祝)〜10日(金)
上映作品:『何食わぬ顔(long version)』(2002年)、『PASSION』(2008年)、『THE DEPTHS』(2010年)、『不気味なものの肌に触れる』(2013年)※料金ほか詳細は各劇場公式サイト参照(上記劇場名よりリンク)
大阪市西区九条1-20-24
大阪市淀川区十三本町1-7-27
サンポードシティ6F