伊藤彩は1987年和歌山県生まれ、2011年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了。現在はダブリンと和歌山を拠点に活動している。
伊藤は「フォトエスキース」と呼ぶ独自の制作プロセスを用いる。まず自身で制作したキャンバスのペインティングや紙のドローイング、陶器の立体物、布、家具などをセットしてジオラマを作り、その中に自身が入り込んで写真に撮ることで、構図やアングルの視覚的効果を念入りに検討してから、実際の絵画を制作。この緻密なプロセスを経て生み出されるリアリティと、不思議なモチーフや鮮やかな色彩が、見る者を中毒的な魅力に引き込む。その作風が評価され、2021年には和歌山県の文化奨励賞を受賞した。
今回の展示では、美術家の藤村大、詩人の味果丹によるアーティストユニット・Fujimura Familyと初のコラボレーション作品を発表。いつも1人で制作しているフォトエスキースを初めて共作したという。両者の感性が交わる新作に注目だ。
伊藤 彩展「ゲノムの詩-Collaboration with Fujimura Family」
会期:2024年5月1日(水)〜13日(月)
会場:髙島屋大阪店 6階ギャラリーNEXT
時間:10:00〜20:00
大阪市中央区難波5-1-5
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