大阪を拠点に、海外戯曲の翻訳上演やギリシア古典劇の上演などを行い、また「人」や「社会」を深くまなざす作品創作を手がける劇団・清流劇場。約1年ぶりとなる新作公演『ヘカベ、海を渡る』が、2024年10月3日(木)から6日(日)に大阪・一心寺シアター倶楽、10月11日(金)から14日(月)に東京・上野ストアハウスにて行われる。
本作は、ギリシア三大悲劇詩人のひとりに数えられるエウリピデスのギリシア悲劇『ヘカベ』を原作にしたもの。紀元前12世紀のトロイア戦争でギリシアが勝利し、敗戦国トロイアの王妃・ヘカベはギリシア軍の奴隷となった。この戦争でヘカベの息子たちは戦死し、娘たちはギリシアの将軍の側女にされてしまう。悲しみに沈むヘカベのもとに、追い打ちのように悲報が届く。末娘が勇者慰霊の生贄となり、隣国トラキアの王に預けていた末息子が殺されたというのだ。そして、ヘカベは約束を裏切ったトラキア王への復讐を誓う――。
清流劇場代表の田中孝弥は、今回の上演に関して「作者エウリピデスは、簡単には統一できない二面性を敢えて提示し、『人間の本質』を抉り出したのだと考えます。(中略)この作品を通じて、戦争によって虐げられた者の怒りと変容を描くことにより、『復讐の連鎖を止める手立て』を考えることが本活動の企画意図及び目標です」と述べる。
各回開演前には田中によるビフォアトークが設けられ、終演後に劇作家や演出家、新聞記者をゲストに迎えたアフタートークが行われる回もある。解説は作品世界をより楽しむ足がかりになるだろう。
大阪公演
日時:
2024年
10月3日(木)19:00
10月4日(金)14:00/19:00
10月5日(土)14:00 (終演後アフタートークあり)
10月6日(日)14:00
会場:一心寺シアター倶楽
※各回、開演5分前から田中孝弥による《ビフォアトーク》あり
※開演45分前より受付開始、開場は開演の30分前アフタートーク
日時:10月5日(土)14:00終演後
パネラー:西田悠哉(劇作家・演出家/劇団不労社)
丹下和彦(大阪市立大学名誉教授)
司会:田中孝弥(清流劇場)東京公演
日時:
2024年
10月11日(金)19:00
10月12日(土)13:00/18:00(終演後アフタートークあり)
10月13日(日)13:00/18:00(終演後アフタートークあり)
10月14日(月)13:00
会場:上野ストアハウス
※各回、開演5分前から田中孝弥による《ビフォアトーク》あり
※開演45分前より受付開始、開場は開演の30分前アフタートーク
日時:10月12日(土)18:00終演後
パネラー:小林七緒(演出家/流山児★事務所)
丹下和彦(大阪市立大学名誉教授)
司会:田中孝弥(清流劇場)日時:10月13日(日)18:00終演後
パネラー:濱田元子(毎日新聞論説委員兼学芸部編集委員)
日澤雄介(演出家/劇団チョコレートケーキ)
司会:田中孝弥(清流劇場)
料金:一般前売券4,500円、当日券4,800円、ペアチケット8,400円、U-22券2,500円(22歳以下対象。当日受付にて要証明書提示)、シニア券4,200円(65歳以上対象。当日受付にて要証明書提示)、ハンディキャップ券3,500円(当日受付にて要証明書提示。清流劇場へ直接申し込み)
※全席指定
※チケットはPassMarket(クレジット決済/PayPayの場合)、カンフェティで購入可能。または、清流劇場Webサイトのコンタクトフォームへ必要事項を連絡の上、案内に従って要手続き
※小学生以下の入場不可問合:清流劇場
大阪市天王寺区逢阪2-6-13 B1F
東京都台東区北上野1-6-11
NORDビルB1