幼い頃、私はよくテーブルの下に潜りそこから見える光景を眺めていました。ひんやりとしたテーブルの脚、指で触れたら感電して死ぬと思っていたコンセント、暗い廊下へ続くドアの隙間。体が弱く入退院を繰り返していた時に目にしていた医療器具、また外で遊ぶことは少なく家で多くの映画を観ていました。そんな子供の頃の記憶が現在の制作に影響を与えています。また、幼い頃から見てきた人の表と裏の顔、物事の矛盾やギャップなどを恐ろしくあると同時に滑稽に感じてしまった経験が強く記憶に残っており、私はそれ以来、「滑稽に感じること」を興味深く観察するようになりました。それらは私の作品の中に存在するモチーフの組み合わせや漂う空気感と共通する部分であると感じており、作品表現において私が最も意識しているところかもしれません。
SHIKA
神奈川県生まれ。現在大阪在住。
東京藝術大学油画科 卒業
東京藝術大学院油画技法材料研究室 修士課程修了
2010〜2018年 ドイツの首都ベルリンに滞在。制作・展示活動を行う。
帰国後、作家名を本名からSHIKAに変更し日本での活動を再開。装画などのイラストレーションを手掛けながら、画家としてオリジナルの作品を描き活動をしている。
SHIKA solo exhibition「テーブルの脚はひんやりしていた」
会期:2024年10月11日(金)〜 28日(月)
会場:NANEI ART PROJECT GALLERY 04街区
時間:13:00~19:00(最終日は17:00まで)
休廊:火〜木曜
問合:06-6459-7545
NANEI ART PROJECT GALLERY 04街区
大阪市北区中崎西4-3-4
Collection Nakazaki1 – 1F
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