現代美術のアートフェア「ART OSAKA」などを主催する一般社団法人日本現代美術振興協会と、大阪府内の障がいのある人の作品を紹介するプロジェクト「capacious(カペイシャス) 」の企画・運営を担うオフィス・エヌは共同で、2025年1月23日(木)〜27日(月)に東京・青山のスパイラルガーデンにて、展覧会「Exploring II -日常に息づく芸術のかけら-」を開催する。
障がいのある人の作品を現代美術として紹介し、その社会的認知を広げていくためのプロジェクト「Art to Live」の一環。
本展では、障がいのある人の優れた作品を、現在活躍している美術作家の作品とともに、包括的に紹介。計14名の作品を、背景や境遇にとらわれず4つのキーワードを軸に展示し、人が表現し続ける根源について、その意味や価値を改めて問う。
開催趣旨
本展は、障がいのある人の優れた作品を、現在活躍をする美術作家とともに包括的に紹介することで、現代美術としての認識を広げ、評価を高めていくことを試みる展覧会です。
気候変動や戦争、貧富や人権の問題、日々進化するテクノロジーの影響など、行き先の見えない混沌とした時代にあって、現代美術の作家たちは、より良く生きるための世界の見方や生き延びる智恵を、自身の作品を通じて提示してくれます。作者自身が十分に説明することが難しい障がいのある作家も、身近な環境を反映しながら、歓びや苦しみを独自の表現へと昇華させています。小さな問題の積み重なりが、規模の大きな問題へと増幅していく現代社会において、掬い取るべき本質的なものは身近なところに潜んでいると、言えるのではないでしょうか。
本展では、新たな視野で世界を拓くための芸術表現の力を、障がいの有無を超えた総勢14名の作家作品の中から探ります。ここでは、日常の生活の中に息づくものとして、「いとしきもの」「手わざ」「ルーティーン」「文字をこえて」の4つをキーワードに、暮らしの中で愛おしいと感じる感覚、一見ありふれた手仕事や日々繰り返し行う行為に隠された意味、あるいは常識と思われる中に存在する小さな違和感などに触れていきたいと思います。寡黙だけれど強靭な意思が顕れた作品を目の前に、何故この表現が生まれたのか想像を巡らせ、作品が発する言葉にし難い何かを受け取ろうとする姿勢は、芸術のかけらを見つける入口に立つことに繋がります。微細なことに意識を向けることで、深い理解や共感が生まれるのではないでしょうか。
本展を通じて、障がいの有無を超えて、人が表現し続ける根源について、同時代を生きる鑑賞者の皆様と共に思いを巡らせながら、考える機会になることを願います。
Art to Live 展覧会 「Exploring II -日常に息づく芸術のかけら-」
出展作家:上土橋勇樹、小林孝亘、柴田龍平、舛次崇、曽祇一晃、立花文穂、谷澤紗和子、似里力、平田安弘、平野喜靖、福田尚代、藤岡祐機、松本国三、森本絵利会期:2025年1月23日(木)〜27日(月)
会場:スパイラルガーデン
時間:11:00〜19:00(初日は13:00から、最終日は18:00まで)
料金:入場無料
事業主体
大阪府「2025 大阪・関西万博に向けた障がいのあるアーティストによる現代アート発信事業」
主催:大阪府
実施主体:一般社団法人日本現代美術振興協会、カペイシャス
キュレーション:一般社団法人日本現代美術振興協会
企画アドバイザー:小出由紀子事務所
会場協力:株式会社ワコールアートセンター
協力:アトリエひこ、YELLOW、ギャラリーヤマキファインアート、小出由紀子事務所、すずかけ絵画クラブ・あとりえすずかけ、なないろサーカス団、西村画廊、やまなみ工房、ユウの家、るんびにい美術館
東京都港区南青山5-6-23
スパイラル 1階