デザイン・クリエイティブセンター神戸では、2013年よりデザインに関わりながら、幅広い活動を展開する方々をゲストにお招きし、仕事の紹介やその進め方、デザインに対する考え方や今後の活動についてなどを、ゲストと馴染みの深いインタビュアーとの対話を通して紐解いていくトークイベント「Designers」を継続的に開催しています。第25、26回はデザインのための「解釈」をテーマに「どうでも良くない、どうでもいいこと。」と題した、2つのトークイベントを開催します。
デザインにおいて、事例調査やヒアリングなど、デザインをする対象への理解を深めるプロセスは必要不可欠です。そのなかで、対象がどのようなところに課題を感じているかや、課題解決の⼀環としてどのように伝えることが適切かを考えることなど、デザイナーが対象をどう解釈し表現を選ぶかがとりわけ重要です。その解釈の幅を広げていくヒントは、普段気にも留めないことやどうでもいいと見過ごされてしまうものの中にこそあるのではないでしょうか。
Designers25 では「変数を取り入れる」と題し、山形を拠点にフィールドワークやプロトタイピングなどの手法を使いながら実験的なデザインを行う吉勝制作所の吉田勝信さんと稲葉鮎子さん、「POPEYE WEB」や「SHURO」「 me and you little magazine & club」など遊び心のあるウェブデザインを手がける白石洋太さんをゲストにお招きし、合理性やわかりやすさを超えた視点でのものの見方や、それを形にする技術についてお話を伺います。
Designers26 では「素材と対話する」と題し、ケータリングや空間演出、作品制作などを通し「食べること」に関する表現を行う山フーズの小桧山聡子さんと、日常生活から得た感覚をヒントに、素材に触れ、手を動かしながらプロダクトや家具を制作する吉行良平さんをゲストにお招きし、自身の興味に耳を傾けながら、日々抱える疑問を紐解き、かたちにしていく考え方についてお話を伺います。
いずれもインタビュアーには、アートやデザイン、建築、福祉、地域にまつわるプロジェクトに携わり、書籍やタブロイド、WEB、イベントなどの企画・編集を手がける株式会社MUESUM代表を務める、編集者の多田智美さんをお招きし、デザインの「解釈」を広げるために必要な「どうでも良くない、どうでも良いこと」について、対話を通じて考えます。
(プレスリリースより)
【インタビュアープロフィール(Designers25,26)】
多田 智美(編集者/株式会社MUESUM代表、どく社共同代表)
1980年生まれ。龍谷大学文学部哲学科教育心理学専攻卒業後、彩都IMI大学院スクール修了。2004年編集事務所・MUESUM 設立(2014年に法人化)、2021年に出版社・株式会社どく社設立。「出来事の創出からアーカイブまで」をテーマに、アートやデザイン、建築、福祉、地域にまつわるプロジェクトに携わり、紙やウェブの制作はもちろん、建築設計や企業理念構築、学びのプログラムづくりなど、多分野でのメディアづくりを手がける。京都精華大学非常勤講師。「DESIGNEAST」ディレクター、「瀬戸内国際芸術祭2013 小豆島 醤の郷+坂手港プロジェクトー観光から関係へー」共同ディレクター(グッドデザイン賞受賞)、「第18 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」の共同キュレーターを務めた。共著に『小豆島にみる日本の未来のつくり方』(誠文堂新光社、2014年)、『ローカルメディアの仕事術』(学芸出版社、2018年)など。【ゲストプロフィール(Designers25)】
吉田 勝信(採集者・デザイナー・プリンター/吉勝制作所)
山形県を拠点にフィールドワークやプロトタイピングを取り入れた制作を行なう。近年の事例に海や山から採集した素材で「色」をつくり、現代社会に実装することを目的とした開発研究「Foraged Colors」や超特殊印刷がある。趣味はキノコの採集および同定。稲葉 鮎子(プロジェクトコーディネーター/吉勝制作所)
貿易・企画開発、DTO 型商品開発プラットフォーム企画、家具メーカー企画広報などの職を経て2022年より吉勝制作所に所属。小雲・百貨主宰。趣味は、採集、自然観察と家庭料理、郷土料理見聞。白石 洋太(ウェブデザイナー、プログラマー)
東京都在住。ウェブデザインに軸足を置きながら横断的に物事に関わっている。主な実績に『POPEYE Web / POPEYE ONLINE STORE』『黒鳥社ウェブサイト』『ぼくのお日さま公式サイト』『me & you little magazine & club』など。【ゲストプロフィール(Designers26)】
小桧山 聡子(山フーズ 主宰)
「食とそのまわり」にある、もの・こと・感覚などをすくい上げ、考察・研究・創作・ご提案し、さまざまな形でみなさまの身体へお届けすることを生業としている。企業、美術館、ファッション・アート関連のレセプションなどで空間演出も含めたケータリングを多数手がけるほか、食を用いた撮影、イベント企画、ワークショップ、商品開発、執筆、講師、食をテーマにした作品制作など多岐にわたって活動。「食べるってなんだろう」「おいしいってなんだろう」そして「生きているってなんだろう」をさまざまな形で探求しています。吉行 良平(プロダクトデザイナー/吉行良平と仕事)
Design Academy Eindhoven 卒業。現地オランダのデザイン事務所、プロジェクトにて経験をつみ帰国後自身のデザインスタジオ「吉行良平と仕事」を設立。製造会社、職人との協働で行う家具、日用品の設計製作を中心に行う。環境、状況における造形をみいだす/ form find をもとに、手で素材を動かし実験、検証を繰り返しあるべき構造、色、形を探る。
Designers25 どうでも良くない、どうでもいいこと。「変数を取り入れる」
日時:2025年2月1日(土)13:30~15:00
ゲスト:吉田勝信(採集者、デザイナー、プリンター/吉勝制作所)・稲葉鮎子(プロジェクトコーディネーター/吉勝制作所)、白石洋太(ウェブデザイナー、プログラマー)Designers26 どうでも良くない、どうでもいいこと。「素材と対話する」
日時:2025年2月1日(土)16:30~18:00
ゲスト:小桧山聡子(山フーズ主宰)、吉行良平(プロダクトデザイナー/吉行良平と仕事)インタビュアー:多田智美(編集者/株式会社MUESUM代表、どく社共同代表)
会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸3F 303
参加費:無料(要申込、先着順)申込は公式サイトから
定員:50名
主催:デザイン・クリエイティブセンター神戸
兵庫県神戸市中央区小野浜町1-4