
西成区のアートプロジェクト・ちょちょまうヴァナキュラーでは、今秋「ちょちょヴァナ2025・秋」を開催します。
「その1」では、美術家・きむらとしろうじんじんによる野点(のだて)が西成の路上に出現。今回の路上開催地は、ちょちょヴァナスタッフが地域の方たちとおさんぽを重ねるなかで発見した「惚れた場所、魅力の予感のある風景」を候補地として調整してきました。
「その2」は旧今宮小学校の校庭で、「野点」とともに地域の子どもや大人たちによる「妄想屋台」とともに開催します。開催に至るプロセス1 「いろいろなおさんぽ」
今回の「ちょちょヴァナ」を開催するにあたって、若手のスタッフを中心に地域の町会長さんを訪ねたり、子どもたちにおすすめの場所を案内してもらったり、地域の保育園児と高齢者とのおさんぽなど、世代を超えて様々な人とまちを歩きました。そのときにあった出来事や見た風景、感じたものなど、ひとつひとつの積み重ねが「本番」への道筋となっています。プロセスその2 妄想屋台
きむらとしろうじんじんの考える「妄想屋台」…《「魅力の予感」を路上に持ち出した時の「風景(そこでおこる・ある・もの・こと・すべて)」総体を想像し、それを風呂敷一枚、身一つででも具体化して現実に着地させてみることを「妄想屋台」と呼んでみている。》この言葉をたよりに、11月8日のちょちょヴァナ「その2」では、普段「作業場」に参加している大人や子ども、地域の教育・福祉施設とも連携しながら、各々、魅力と思うモノやコトを「妄想屋台」として出店し、来場者のみなさまをお迎えします。おとあつめ
《おとあつめ》は、関西を拠点に活動するミュージシャン・江崎將史、カメイナホコ、光永惟行、米子匡司よる、新たな「音楽」のプロジェクトです。楽器やその場にあるものを鳴らしたり、空間に響く音や声も重ねたり、繋げたり、録音したりして音楽をつくります。
11月8日のちょちょヴァナ「その2」でも「音」にまつわる何らかのできごとが展開されます。※ちょちょまうヴァナキュラー
「ちょちょまう」=うっかり何かをしでかしてしまう様子。「ヴァナキュラー」= 風土。その土地で新たに何かを実験したり、挑戦してみようとしたときに起こる大小様々な事象と、そこから生まれる人や場所との関係性や関わりなどの蓄積がその土地の風土を形成していくものと考え名付けられました。第三期西成区特区構想における芸術文化活動を通じた賑わいの創出と地域コミュニティの活性化目的として、2024年度にスタートした西成区のまちをフィールドとしたアートプロジェクトです。「アート」を媒介に生まれる出会いやできごと、関係性を通じて持続可能な地域共生社会を実現すること、地域の未来を担う次世代の創造性人材育成を目的として実施しています。(プレスリリースより)

アーティスト・プロフィール
きむらとしろうじんじん
美術家。1967年新潟県生まれ、京都府在住。京都市立芸術大学大学院美術研究科で陶芸を学ぶ。1995年より、大小2台のリヤカーに、陶芸窯・素焼きのお茶碗・うわぐすりなどの陶芸道具一式と、お抹茶セット一式を積んでまちの様々な場所にあらわれる移動式カフェー旅回りのお茶会「野点 (のだて)—焼立器飲茶美味窯付移動車」を全国各地で開催している。2008 年には、参加者がオリジナルの屋台を制作し、各々の「魅力の予感」をまちの路上に持ち出す「野点2008 +妄想屋台祭り」を水戸芸術館主催で水戸市内各所で開催。また、2010 〜2013年度には東京アートポイント計画の一環として、一般社団法人「谷中のおかって」とともに東京都台東区谷中界隈を舞台にこども創作教室「ぐるぐるミックス」の立ち上げに関わる。2014 年に今宮小学校での野点を契機に「作業場」の立ち上げ・運営に関わり、現在も絶賛続行中。江崎將史
音を伴う行為、作曲、トランペット。
音の出る事象を並列、観察。
最近の行為に『Natural history of daily life 』『家鳴りを聴く会』『テキ屋的』などがある。
アキビンオオケストラを主宰。popo/HOSE/Black & Mountain/ 対極/ omm-pah/ 音遊びの会/ グラタンカーニバル/ 石すもう、などでの活動。 各地の海岸で採取の石を売る。米子匡司
トロンボーン・ピアノなどの生楽器と自作の電子楽器を使ったライブ演奏のほか、音の鳴る状況を扱ったインスタレーションの制作、屋外に着目したイベントや録音作品の制作などを行う。ソロでの活動のほか、これまでにSjQ/SjQ++(cubic music/HEADZ)、越後屋(NOISE McCARTNEY RECORDS) などのグループに参加。国内のほか、マレーシア・シンガポール・ドイツなどで展覧会・ライブイベントに参加。カメイナホコ
ピアノ、シンセサイザー、ソプラノサックスなどを使って自由に演奏する音楽家。2002年よりハルモニウムやバスクラリネットを用いた即興演奏の活動を開始。音楽の枠組みにとらわれず、国内外におけるバンド活動やセッション、プロジェクトへの参加などを行っている。参加バンドはウリチパン郡(ex)、三田村管打団?、トンチトリオ、moon face boys、グラタンカーニバル、カメアリエレクトリック、タートル山、など。光永惟行
グラタンカーニバルの名義で録音や演奏をしている。また、音遊びの会、アキビンオオケストラ、NADUKE などに参加している。たまに絵を描いたり、アニメーションを作ったりしている。
その1「野点・街の路上に出る」
開催日:2025年10月26日(日)
会場:天下茶屋駅東口広場その2「旧今宮小学校で妄想屋台とともに」
開催日:2025年11月8日(土)
会場:旧今宮小学校時間:お昼ごろから日暮れまで
参加費:無料(野点のお茶碗作りなど一部は有料)
※雨天決行/申込不要問合:ちょちょまうヴァナキュラー事務局(担当:高岩) info@chochovana.net 070-5046-8667
旧今宮小学校
大阪市西成区天下茶屋1-17-14
※その1「野点・街の路上に出る」の会場は天下茶屋駅東口広場



