
2026年5月にオープンした複合アートスペース・イヒレナにて、2026年6月27日(土)に、辻憲行と遠藤水城による対談「東京から考えないこと― 中心、規範、制度、そしてその外部 ―」が開催される。
辻が翻訳した、ニコラ・ブリオー著『包摂性の美学 ー 資本新世のアート』の出版記念イベント。
タイトルの「東京から考えないこと」とは、単に東京ではなく大阪から考える、あるいは中心ではなく地方から考える、という意味ではありません。
むしろ、中心が周縁を代表し、制度が外部を分類し、規範が差異を回収していくような思考の形式そのものから、どのように距離を取ることができるのかを問うものです。
『包摂性の美学』においてブリオーは、私たちが人間、動物、植物、機械、廃棄物、資本、情報環境などが絡み合うシステムの内部にすでに没入している状況から、21世紀のアートを考え直します。
本トークでは、ブリオーによる『関係性の美学』から『包摂性の美学』への言説展開と、遠藤さん自身がHAPS始め各地で行ってきた実践を手掛かりに、現代アートをめぐる問いを移動させていきます。
オルタナティブ・スペース、関係性、社会的間隙、地域、共同体、再配分、メディウムとしての展覧会、会話、没入、記録、プラットフォーム資本主義、そして分子的実践といった具体的なトピックを通じて、包摂された世界のなかで、差異を生み出すアートはいかに可能なのかを考えます。
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プロフィール
辻憲行
1970年生まれ。山口大学大学院人文科学研究科美学美術史専攻修了。1998年から2006年まで秋吉台国際芸術村(山口県)にて、レジデンス、展覧会、WS、セミナーなどの企画・運営に従事。2008年、東京都写真美術館にて第一回恵比寿映像祭のキュレーター、2009年から2010年まで同館学芸員を務める。訳書に、ブリオー『関係性の美学」(水声社、2024年)、『包摂性の美学』(水声社、2026年) がある。芸術係数主宰。遠藤水城
1975年札幌生まれ。2004年、九州大学比較社会文化研究学府博士後期課程満期退学。現代美術を専門とするキュレーターとして、これまで国内外で数多くの展覧会や芸術祭の企画を手がける。アーカス・プロジェクトのディレクター(2007-2009年)を経て、2011年より2025年まで「東山アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)」代表。また2017-2020年はベトナム・ハノイ市に新設された「ビンコム現代芸術センター」芸術監督を務める。主著に「陸の果て、自己への配慮」(PUB、2013年)。京都市文化政策コーディネーター。国際美術評論家連盟会員。

『包摂性の美学』出版記念トーク
東京から考えないこと― 中心、規範、制度、そしてその外部 ―日時:2026年6月27日(土)15:00〜18:30 (14:45開場)
15:00〜17:00 トーク
17:00〜18:30 交流会会場:イヒレナ
トーク出演:辻憲行、遠藤水城
参加費:1,000円
※申込不要
豊中市服部本町3-7-18


