なんば駅より徒歩7分、安藤忠雄建築「日本橋の家」にて、詩人・辺口芳典の最新詩集『水の家』出版記念展示企画が、12月12日(土)・13日(日)の2日間開催される。展示は、「言葉で建築する」「生活の記憶」「水」をキーワードとしたきっかけを、建築内の7室それぞれに置き、辺口の詩と建築と鑑賞者の穏やかな結びつきを図る。会期中には、辺口による1日2度の朗読パフォーマンスも予定。
-編集者:庄野祐輔より-
詩人、辺口芳典はこれまで大阪を拠点に、詩をはじめとした言葉を用いた作品の数々、写真やコラージュ、場所の運営など、縦横無尽ながらも地に根ざした活動で評価を集めてきました。そんな彼の原点であり、活動の中心である、詩の新作を編んだ詩集が完成しました。アメリカ シアトルのChin Music Pressから2014年に刊行された『Lizard Telepathy Fox Telepathy』から実に、6年ぶりとなる詩集です。この作品集には、彼の紡ぎだしてきた、力強く、生命力に満ちあふれた言葉が掲載されています。その言葉は、ときに優しく、ときに鮮烈に響きます。世界の確かな手触りや温もりを伝える、その特異な日本語の尽きない可能性の結実であるこの書籍を、一人でも多くの方々に手に取って頂ければ幸いです。
辺口芳典(Yoshinori Henguchi)
詩人
1973年7月26日 大阪阿倍野生まれ、新世界かいわいの下町で育つ
2000年 阿部カウチ名義でWasteland誌にて詩人デビュー
2001年 詩集『無脊椎動物のスポーツ・メタル』
2006年 辺口芳典に改名。キャノン写真新世紀優秀賞
2010年 nobodyhurtsから『女男男女女男女女女男女男男女男女女』を出版
2011年ドイツ、デュッセルドルフのゲスト・アーティストとして選出され「ANTI FOTO」「Photo Battle」に参加。
2014年 アメリカ、シアトルのChin Music Pressから『Lizard Telepathy Fox Telepathy』
2017年 edition.nordから写真集『mean』を刊行、翌年にブルノ国際グラフィック・ビエンナーレ入選
2019年 edition.nordから大阪此花区の六軒家川を写した『peels』
2020年 Gorget Publishingから詩集『水の家』
また、本メディアの「What’s up? 最近どうですか?」コンテンツにて、2020年9月に取材した際、辺口が語っていたことも、この展示や詩集を体験するうえでのひとつの手がかりとしておさえておきたい。
辺口芳典 詩集『水の家』出版記念展示企画
会期:2020年12月12日(土)、13日(日)
時間:13:00〜18:00
会場:安藤忠雄建築「日本橋の家」1-4階
入場:無料 ※入場制限10名程度
空間演出・グラフィックデザイン:野田ジャスミン(現代美術家)
関連イベント
辺口芳典による朗読パフォーマンス
時間:各日14:00〜、17:00〜
日本橋の家
大阪市中央区日本橋2-5-15