3月は石内都展「The Drowned」を開催致します。
2019年の台風19号で被災した川崎市市民ミュージアム所蔵の画像が溶けカビに覆われた作品を、石内自身が撮り、2021年に西宮市大谷記念美術館で開催した「見える/見えない、写真のゆくえ」展で発表致しました。その後に撮影した作品を含め〈The Drowned〉としては初の個展となります。
母の遺品という個人的なものを撮影した2005年の〈Mother’s〉から始まった、遺されたものを撮影する石内の仕事は、広島の被爆者の衣服や遺品を撮った〈ひろしま〉を経て、メキシコのフリーダ・カーロの遺品を捉えた〈Frida by Ishiuchi〉へと展開します。〈The Drowned〉はその系譜に位置付けられると言えるでしょう。温暖化という地球規模の気候変動が引き起こした自然災害が撮影のきっかけとなっているという点で、どの作品よりも「今」を写し出しています。
当ギャラリーでは1996年の「ChromosomeXY」を開催以来、7回目の石内都の個展となります。石内は「私の作品はドキュメンタリーではない、創作で個人的な表現なんですと言ってきたんですが、記録して伝えるということの写真の本質を、今になって改めて気づき、色々考えています」と最近語っています。「写真」作品を中心に展覧会を開催してきたギャラリーとして、写真と表現、石内都の写真を深く考える機会になることと思います。是非、ご来廊下さい。(Webサイトより)
会期:2024年3月16日(土)〜4月13日(土)
会場:The Third Gallery Aya ※展覧会は4Fで開催
時間:水〜金曜 12:00〜19:00、土曜 12:00〜17:00、火曜はアポイント制(info@thethirdgalleryaya.comへ前日12:00までに要予約)
休廊:日・月曜
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル2F, 4F