9月のartgallery opaltimesでは企画グループ展『トドを放つ』を開催します。
「所有する魔力が高すぎるあまり、ある時代には抑圧されたものたちを現世で解放する」をテーマとした本展では
絵画作品中の魔力含有量が高いと思う作家さんたちを招聘し、フルパワーで解放したような空間を作ります。
展覧会を企画するに至った経緯としては「なぜ中世ヨーロッパ諸国で魔女狩りは行われたのか、なぜ彼女(彼)らは殺されたのか?」という疑問と怒りがある夏の日に突然心の中に湧いて生まれたことが始まりでした。
中世から近代に至るまで数々の地域で自然現象や疫病の流行、悪政など様々な苦境にある民衆があらぬ罪の濡れ衣を着せ、密告し、裁判で魔女である自白を強要しました。
魔女と呼ばれた人々も、民衆も私たちと何も変わらない人間だったことでしょう。
私たち人間の根底には自分より弱いと思う他者を異端だと迫害し、生贄にする醜さが今現在もあって、それを忘れないようにしたいと展覧会として形にすることにしました。
タイトルは友川カズキさんが1974年に発表された「トドを殺すな」という曲から。「殺すな」という言葉は展覧会のタイトルとしてはあまりにも直接的で強すぎるので「トド」という動物の名前が「殺すな」の代わりになってくれることを狙って名付けました。
是非ご高覧ください。(Webサイトより)
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出展作家プロフィール
石川愛子
1993年大阪府生まれ。2018年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画修了。心地のいい場所、そこで遊ぶ人や動物を描いている。感情のゆらぎを含んだ線が重なるにつれて生まれる物語が、また次の絵の空間に引き継がれていく。岩間有希
本能に身を委ねて描くスタイルは、気持ちの良い色彩や質感を出し、岩間らしさを作り上げている。頭の中で繰り広げられている世界や、目に見えない領域の情景、ピュアな心を呼び覚ますような表現をしている。また、絵画作品を軸としながらも、巨大バルーンスカルプチャーや、陶芸、ぬいぐるみ等、様々な表現媒体を用いながら、思いのままに制作している。オノユウコ
1997年生まれ 京都精華大学デザイン学部卒
現実逃避を目的にここではないいつかどこか、そこにいる何かたちを描きます。門倉太久斗/22世紀ジェダイ
門倉太久斗/22世紀ジェダイは埼玉県生まれ、武蔵野美術大学造形学部空間デザイン科ファッション専攻卒業。コムデギャルソンにパタンナーとして従事しながら、愛するアニメ、プリキュアをモチーフとしたネックレスを制作、「22世紀ジェダイ」としてSNSで発表し注目を集める。独立後、「門倉太久斗」名義で発表する絵画作品では、「やってくるもの」をテーマに表現を追求。独自の形状をした植物や人物などをモチーフに、絶妙な構図と色の組み合わせで画面いっぱいに描き、中毒的な魅力をもって鑑賞者を引きつける。また他の代表作として、自宅の掲示板に作品を展示した「掲示板ドローイング・シリーズ」が挙げられる。森ひなた
1995年北海道生まれ
北海道在住
わからないまま手をうごかし、
不安なまますすんでいくと、
たのしい絵がみえてくるときがうれしく、
この先もずっと、絵を描くことをしていきたい。
トドを放つ
会期:2024年9月21日(土)〜10月6日(日)
時間:月・木・金曜 13:00〜17:00 土・日・祝 13:00〜19:00
休廊:火・水曜
出展作家:石川愛子、岩間有希、オノユウコ、門倉太久斗/22世紀ジェダイ、森ひなた
大阪市住之江区粉浜1-12-1