豊中市立文化芸術センターは、ジャンルを超えた創造と、一人ひとりの表現の場を作り出すことを目的として、2021年より現代アート事業「とよなかアーツプロジェクト」を実施している。
同プロジェクトの2024〜25年度メディアアート企画として、映像作家・林勇気の展覧会「すべては遥か彼方に そしてその中間にあるものについての物語」が、2025年2月4日(火)より開催される。
概要
関西を拠点に、映像作家として活躍する林勇気。作品には、「メディアアート」の新しい芸術表現が用いられながら、そのモチーフからはどこかしら懐かしさや儚さも感じられます。人の記憶の中にうつろい、浮遊する、感情・言葉・場所・時間を掬い上げ、作家自身の創造性と感覚により、丁寧に照射しているからでしょうか。豊中市初出展となる本展では、「メディア(中間にあるもの)」をテーマに、代表作のアップデートに加え、豊中を舞台にした新作に取り組んでいます。人の生活と隣り合いながら掴めない、近くて遠いもの、やってきて過ぎ去っていくもの、現れては消えるもの―作家のまなざしは、光と影として対象を結び、映し出します。
情報伝達の手段や技術を指し、時には媒体・媒介者とも訳される「メディア」。ふたつのものを隔て中立でありつつ、二者に属しあいだを取り持つ両義的存在といえるでしょう。今回、映像としてのメディアは作品の表現手法であり、その本質「中間にあるもの」の表象が新作のテーマとして浮かび上がります。林は、あいだにあるものの物語を、映像の可能性とともに伝えます。
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林 勇気 プロフィール
1997年より自身で撮影した写真を切り抜いて組み合わせるような手法で映像制作を始める。以来、国内外の美術館やアートイベントで発表を行う。作品制作には、パフォーマンスを取り入れたり、音楽家とのコラボレーションをしたりと、広がりを見せている。
近年の個展では、「君はいつだって世界の入り口を探していた」(クリエイティブセンター大阪、2022年)「景色と映画の向こう側」(イメージフォーラム/ 東京、2024年)、「灯をみる」(Gallery PARC/京都、2024年)、グループ展に「オーバーハウゼン国際短編映画祭」(オーバーハウゼン、 ドイツ2021年)、「テールズアウト」(大阪中之島美術館/ 大阪、2022年)、「2023年コレクション展I 虚実のあわい」(兵庫県立美術館/ 兵庫、2023年)、「特別展 境界をこえる」(徳島県立近代美術館/ 徳島、2023年)など。(Webサイトより)
とよなかアーツプロジェクト メディアアート企画
林勇気「すべては遥か彼方に そしてその中間にあるものについての物語」会期:2025年2月4日(火)~16日(日)
会場:豊中市立文化芸術センター展示室
時間:10:00~18:00 ※最終日は17:00まで
休館:2月10日(月)
料金:入場無料
関連イベント
対談 林 勇気×小林 公(兵庫県立美術館学芸員)
日時:2月8日(土) 14:00~15:00
会場:豊中市立文化芸術センター多目的室
定員:30名/先着順・直接会場にお越しください
料金:参加無料
豊中市曽根東町3-7-2