谷町六丁目のギャラリー、+1artが2023年度から開始したシリーズ企画「プラスプラス」。音を素材にしたり、音をイメージした作品を制作する若手作家を支援する本企画の第4回目は、美術家・演奏家として活動する吉濱翔を迎えて開催される。
吉濱は1985年沖縄県生まれ。即興表現の技法や思考術を社会との関わりに応用させた活動や、サウンドを素材としたインスタレーション表現やパフォーマンスなどを行っている。現在は秋田県在住。
《Walking / Unfocusing》と題される本展は、フィールドレコーディングされた音源と油彩画、そして写真作品で構成。制作にあたり吉濱は、4つのレコーダーで7時間×15日間の録音を行い、それらに整音作業を加えた。膨大なフィールドレコーディングの音が、サラウンドスピーカーを通してギャラリー空間でどう響くのか、それによりどのような体験がもたらされるのか、ギャラリーに足を運んで確かめたい。
なお、吉濱は同時期に、此花のFIGYAでも展示を行っている。会期中の11月4日(土)には+1artにて、吉濱とFIGYAを運営するアーティスト・mizutama、音楽家の江崎將史による音のパフォーマンスが予定されている。
作家コメント
散歩、フィールドレコーディング(あるいはディープリスニング)、を通して、「目的を持たない」「フォーカスしない」「意味がない」ことと向き合えないかと実践してきた。 しかしながらこれらを行うことは私にとっては非常に難しく、油断すると新しい何かに飢えてしまうし、何かを知りたい気持ちに行動が乗っ取られてしまう。 行動と葛藤の連続から、自分はどのように内世界と外世界を捉えるべきかについて思考して制作した作品を展示する。
1985年沖縄県生まれ。 2010年沖縄県立芸術大学絵画専攻卒業。 2017年に「平成29年度ポーラ美術振興財団在外研修員」としてロンドンに滞在。 即興表現の技法や思考術を社会との関わりに応用させた活動や、サウンドを素材としたインスタレーション表現やパフォーマンスなどをおこなう。 「bar spiritual fitness」(増本泰斗との共同プロジェクト)、「野生派」(石竜一/ミヤギフトシ/木村絵理子/渡辺郷/ルーベン・キーハンとの共同プロジェクト)、「Arts Tropical」(芦立さやかとのアートスペース運営)など、多くのコラボレーションワークもおこなう。
プラスプラスプロジェクトvol.4
Walking / Unfocusing
吉濱 翔会期:2023年11月1日(水)〜18日(土)
会場:+1art
時間:12:00~19:00(最終日は~17:00)
休廊:日〜火曜
-きょうと視覚文化振興財団奨励展覧会-
会期中催し
江崎將史 + mizutama + 吉濱 翔 パフォーマンス
日時:11月4日(土) 17:00〜18:00
会場:+1art
料金:2,000円
定員:15名
予約:gal@plus1art.jp
大阪市中央区谷町6-4-40