
大阪在住のフィルムメーカー・小田香が2023年に発表した『GAMA』。沖縄戦で多くの住民が命を落としたガマ(自然洞窟)の中で、平和の語り部としてガイドを務める松永光雄にフォーカスしつつ、その傍らに時折現れる青い服の「影」により、現代と過去の交差を表現した作品だ。
沖縄戦の戦没者を追悼する6月23日の「沖縄慰霊の日」に合わせ、大阪では九条のシネ・ヌーヴォにて、7日間にわたり『GAMA』の記念上映が行われる。
沖縄の―――
戦火の記憶に触れる一人の語り部が暗闇で話しはじめる
青い服の女は暗闇でその声を聴く戦後80年の沖縄―――
沖縄戦で多くの住民が防空壕として避難し、生活し、また命を落とした自然洞窟「ガマ」の中で、平和の語り部として当時の出来事を語り継ぐガイドを務める男性。あるガマでは、集団自決により多くの命が失われた。またあるガマでは米軍との対話を試み、多くの命が救われた。家族を失った人がいる。家族と再会した人がいる。男性は、ガイドとして語り続ける活動と共に、ライフワークとして遺骨収集にも取り組む。
その傍らで青い服をまとった女性「シャドウ(影)」が、男性につかずはなれず、たゆたっている。波打ち際で珊瑚のかけらと戯れている。まるで現代と過去の交差を表現しているかのように。
そこに切り裂くような轟音が空に響き渡り、彼女の上空を米軍機が飛び交うのだった。
映画作家・ダンサーの吉開菜央が小田香監督の最新長編『Underground アンダーグラウンド』に繋がる、シャドウ(影)という女性を体現し、歴史と記憶に触れる小田監督の新境地が眼前に現れる。(Webサイトより)
日時:2025年6月21日(土)〜27日(金)各日12:25〜
会場:シネ・ヌーヴォX
料金:一般1,600円、シニア1,300円、会員・学生1,200円、高校生以下・ハンディキャップ1,000円
※オンラインチケット購入サイト http://www.cinenouveau.com/ticket/ticket.html舞台挨拶
日時:6月21日(土)12:25の回上映後
ゲスト:小田香監督–
作品情報
2023年/日本/53分
監督・編集・音響:小田香
撮影:高野貴子
録音・テクニカルディレクション・グレーディング:長崎隼人
照明:平谷理沙
出演:松永光雄、吉開菜央
大阪市西区九条1-20-24