中之島の国立国際美術館にて、「コレクション2 特集展示:メル・ボックナー」が開催。
同館が2021年度に収集した、アメリカ人作家、メル・ボックナーの重要作品の1つ《セオリー・オブ・スカルプチャー(カウンティング)&プライマー》(1969-73 年)を初展示する。
ボックナーは、1940年米国ピッツバーグ生まれ、現在ニューヨークを拠点に活動。彫刻、インスタレーション、絵画、ドローイング、写真などさまざまな媒体を用いて作品を制作している。
1966年にニューヨークのビジュアル・アーツ・スクール・ギャラリーで最初の展覧会を開催し、《必ずしも芸術として見られる必要のないワーキング・ドローイングとそのほかの視覚的なもの》(1966年、豊田市美術館蔵)というゼロックス・コピーによるアーティスト・ブックを発表。この展覧会は、コンセプチュアル・アートによる最初の展覧会として位置付けられている。
新規収蔵作品《セオリー・オブ・スカルプチャー(カウンティング)&プライマー》も、美術作品の存在条件を探求した歴史的重要作で、初期コンセプチュアル・アートの代表作として世界各地で発表されてきた。
ドローイング22点と彫刻21点から成り、彫刻部分は展示の都度に石を並べ、チョークで書いて完成させる。彫刻についての「コンセプト」が重要であるという歴史的な転換点を具現化した作品だ。
本展では、ボックナーの上記2作品に加えて、同館の収蔵作品から、荒川修作、河原温、高松次郎、オノ・ヨーコ、斎藤陽子、塩見允枝子(千枝子)ら、同時代に活躍した日本人作家による作品も紹介する。
コレクション2 特集展示:メル・ボックナー
出品作家:メル・ボックナー、荒川修作、河原温、高松次郎、中西夏之、オノ・ヨーコ、斎藤陽子、塩見允枝子(千枝子)、 岡崎和郎、植松奎二、安齊重男ほか会期:2023年2月4日(土)〜5月21日(日)
会場:国立国際美術館 地下2階展示室
時間:10:00〜17:00、金・土曜は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
休館: 月曜日(ただし、5月1日は開館)
料金:一般 430円 ほか
※同時開催の「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」の観覧券で観覧可
※無料観覧日 2月4日(土)、3月4日(土)、4月1日(土)、5月6日(土)、5月18日(木)問合:06-6447-4680
大阪市北区中之島4-2-55